研究課題/領域番号 |
22K00128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 熊本県立大学 |
研究代表者 |
羽鳥 隆英 熊本県立大学, 文学部, 准教授 (70636026)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 新国劇 / 澤田正二郎 / 近代性 / 地域性 / 剣劇 / 九州圏 / 宗教性 / 幕末維新劇 / 戦間期 / 日本芸能史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は大正期=昭和期の日本芸能史を牽引した劇団「新国劇」を巡る継続的な研究の一環である。初代座長・澤田正二郎が劇団を主導した1917年‐29年を焦点化する。劇団名に「新」(=近代)「国」(=日本)「劇」(=演劇)の順列を冠し、帝都・東京を本拠に、東京や京阪神の大都市圏公演と日本全国の巡業公演の並立を志向した澤田座長期の新国劇は、明治維新の約半世紀後に登場した、国民国家的な感性を前景化した尖端的な劇団と呼び得る。明治期=大正期の大都市圏の演劇思想と澤田の新国劇思想の比較研究、新国劇の幕末維新劇を巡る地域語の研究、九州圏・中国圏・四国圏の巡業公演を巡る新国劇=観客の相関性の研究などを遂行したい。
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研究実績の概要 |
(1)羽鳥隆英「大正中期『新国劇』公演史:地域紙『演芸』欄を読み直す」(日本演劇学会全国大会、2023年6月24日、近畿大学東大阪校舎)を通じ、戦間期「新国劇」劇団史の実証的な研究成果を報告した。焦点化したのは、時間的には新国劇が第1回公演(1917年4月、東京・新富座)に失敗後、西日本に転じ、劇団70年間(1917年‐87年)の基礎を構築した1917年‐21年の約4年間、空間的には神戸である。地域紙『神戸又新日報』を主資料に活用し、未整備のままの神戸公演記録の調査を前進すると同時に、新国劇を象徴する演目『国定忠治』の演出史に関し、研究を前進した。 (2)羽鳥隆英「父・澤田正二郎と新国劇」(澤田正太郎記念館図録、2023年、14頁‐17頁)を通じ、新国劇の結束性と近代日本の相関性の問題を議論した。前年度に発表した羽鳥隆英「新国劇と櫻坂46」(笠原章[元・新国劇]演出・主演『大阪人情・殺陣師一代』[大阪ABCホール、2022年12月]公演筋書)を踏まえた議論である。 (3)羽鳥隆英「新国劇『赤穂浪士』(1929年)論:澤田正二郎の「全体」観を基点に」(日本演劇学会全国大会、2024年6月8日、明治大学駿河台校舎[予定])準備の為、関係資料を収集した。 (4)神戸、名古屋の地域紙を調査した。 (5)国立映画アーカイブに特別映写を申請し、記録映画『高田の馬場』(1924年)等、澤田正二郎関係映像を調査した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究構想当時の想定に比し、早期に脱コロナ禍が進行した為、本研究を含む研究教育全体に再計画の必要性が生じ、熊本県内の地域紙調査等が遅滞した点は前年度と同様である。今後も研究成果を最大化すべく、地域的な視点と越境的な視点の均衡に最善を尽したい。
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今後の研究の推進方策 |
今後も本研究を含む研究教育全体の均衡を図りつつ、越境的な調査も積極的に遂行したい。現在は上記「研究実績の概要」(3)の研究報告「新国劇『赤穂浪士』(1929年)論:澤田正二郎の「全体」観を基点に」準備の大詰である。尚、洋画家・澤田正太郎(正二郎・長男)の画業を顕彰する澤田正太郎記念館を通じ、澤田正二郎の書簡類に関し、翻刻等の許諾を得た。全国に点在すると想定される関係資料の調査も積極的に遂行したい。
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