研究課題/領域番号 |
22K00224
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
西尾 康之 東京藝術大学, 美術学部, 准教授 (60895887)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 検証技術の取得完了 / 実証サンプルの取得 / 仮検証空間構築 / 検証準備対応 / 3Dスキャニング技術 / 仮想空間での塑像芸術 / 仮想空間での塑像芸術の確立 / ヘッドマウントディスプレイ |
研究開始時の研究の概要 |
ハンドヘルド3Dスキャナーによる塑像作品のデータ取得。データの汎用性の確立。ヘッドマウントディスプレイでの表示と、メタバースでの活用テストをへて、以下のように実験環境を整える。彫塑専門家による検証と、(メタバース等の一般公開された実験場での)仮想空間展示での検証、この二種類の手段を用いて実体塑像芸術と仮想空間塑像データとの比較研究を行う。 多数の比較実験を行い、芸術成立の定義の数値的取得を目指す。彫塑芸術成立の要素をなるべく多くの因数に分解し検証する。造形テーマから展示空間等、幅広く因数の発見を目指してゆく。 メタバースでの検証空間は長期間維持し、検証データを取得し続け、確度を高めてゆく。
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研究実績の概要 |
仮想空間に特化した造型方法と作品構造を確立するための技術研究を順調に進めており、3Dスキャニングと表面ディテールのマッピングに必要な機材操作と、特化した治具の制作(塑像造形作業中のアトリエに持ち込む為、ハイスペックPCを含めたスキャニング機材一式を改変、機動性の高い移動式且つ防汚防塵耐震装置を組み込んだ)、及び機材操作の熟練においては目標を完了した。作家アトリエなどの狭く汚れた取材地での高精度3Dスキャニングが可能となった。 塑像芸術における情緒的定義の取得をすすめ、仮想空間においての芸術成立の目安とする分量を整えつつある。それぞれの定義を代表する造形サンプルを3Dスキャニングによって取得する作業を続けている。これまで7体の等身大塑像作品の塑像段階の全体スキャニングをディテールマップ情報と共に取得完遂。3体の石膏像化した塑像作品の全体スキャニングを完遂。それを元に定義確認の加工作業を進めている。 また、先行して、仮想空間での展示場の仮制作に着手し、技術検証空間を構築する作業を完了した。VRCHAT内に検証ワールドを構築し成果物を配置。一部は公開している。 検証アンケートの為、協力者にヘッドマウントディスプレイの着用検証を予定したいたが、コロナ災禍への配慮から感染対策の装置を求められており、皮膚接触部品を交換消毒可能とする為その体制を整えた。具体的には数セットの交換部品を用意し、使用ごとに交換洗浄消毒の工程を用意した。 以上、塑像芸術の仮想空間での成立検証を行う環境構築を完了しつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
必要な精度での3Dスキャニングを行う機材環境が無い状態から研究をスタートさせた。その構築を低コストで実現する為の独自の工夫が必要であった。通常の同類研究で用いる高価な機器の機能を分析し、必要な部品だけで構成させ、技術的な障害を乗り越える時間投資が大きく必要と見込んでいた。しかし、購入機器や部品のリサーチにおいての期待値を、それらがおおむね満たしており、思いの外スムーズに検証機器の構成を入手出来た。 また、国際的な仮想表現環境の改良が相次ぎ、予定していたよりも早く仮の検証空間の構築を実現出来た。当初懸念していた低情報環境下での表現限界を引き上げられもし、仮想空間での塑像芸術の成立がより実現しやすくなったと考える。 おおむね予定していた達成位置を越えており、計画以上に進展している状態と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
機材環境も整い、いよいよ今年令和4年度から協力エンジニアの雇用を開始する。サンプル特徴の強調加工を施す為の技術を取得する。また、展示検証空間の構築に着手する。 ユニティーやアンリアルエンジンなどの制作アプリケーションの改良が相次ぎ、高精度の情報が汎用的にそのまま表示出来る可能性が新たに出現した。塑像芸術の仮想空間での実現の可能性が高くなったが、展示空間の設定を広範囲に行う必要があり、その表現成立定義の拡充をなおも進める。 成立検証方法に、より確度の高い方法を導入し改良できればと常にその改良策を模索している。現状は塑像制作経験者へのアンケート方式だが、ブラインドテストや、普遍的な情緒身体反応へ置き換えるなど、色彩学や基礎デザイン学、また医学的な認識技術のリサーチを検討している。
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