研究課題/領域番号 |
22K00236
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
|
研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
暮沢 剛巳 東京工科大学, デザイン学部, 教授 (80591007)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | デザインミュージアム / デザイン資源 / キュレーション / ICOM / ミュージアムの定義と使命 / デザイン / 博物館 / ミュゼオロジー / 万国博覧会 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は海外のデザイン・ミュージアムを広く調査し、その理念や成立の経緯を様々な角度から解明すると同時に、現時点では本格的なデザイン・ミュージアムが存在しない日本においても、同種の施設が必要である理由を国際比較によって明らかにすることを到達目標とする。
|
研究実績の概要 |
2年目にあたる2023年度(令和5年度)は、いくつかの成果を上げることができた。 最初に挙げたいのが、2度の海外調査である。所属機関の業務の合間を縫って、報告者は2度の海外調査を実施した。1回目が9月上旬に実施した北欧調査であり、報告者はストックホルム、エーテボリ、オスロの3都市を周遊し、スウェーデン国立美術館、同国立工芸館、ノルウェー国立美術館、同海洋博物館などの調査を行った。2回目が2月下旬~3月上旬に実施した香港・シンガポール調査であり、M+美術館、故宮博物館、レッド・ドット・デザインミュージアム、シンガポール国立博物館などの調査を行った。また国内での調査も並行して行い、6月には大阪で乃村工藝社の資料を、7月には福島でリアスアーク美術館と南三陸3.11メモリアルの調査を行った。各国のミュージアムにおける展示や収集などについての調査結果は、今後論文等にその成果をまとめて発表したいと考えている。 2023年12月には、「デザイン史学」第20号に論文「ICOM定義と日本のデザインミュージアム」を発表した。同論文は和英2か国で執筆・発表した。また2024年2月には『核のプロパガンダ―「原子力」はどのように展示されてきたか』を平凡社から刊行したが、同書の第8章「PRと廃炉」の一部は、本研究の研究成果に基づくものである。 また2024年2月には、日本デザイン単体(DOO)が主催するイベント「WHAT IS DESIGN?-デザインって何だろう」に登壇し、講演「海外の事例から考える日本のデザインミュージアム」を行ったほか、全体の監修を務めた。 3年目に当たる2024年度は、以上の成果を踏まえて、引き続き精力的に活動していく所存である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
外務省の水際対策の緩和に伴い、昨年度より、一部地域を除いて、コロナウイルスの感染拡大前とほぼ同水準の海外調査が可能となったため、それを利して2度の海外調査を行い、多くの情報を収集することができた。その他の情報収集も継続して行っており、おおむね順調といえる推移である。
|
今後の研究の推進方策 |
昨年度に引き続き、今年度も2回、もしくはそれ以上の海外調査を計画している。現時点で任地は未定だが、東南アジア、ヨーロッパ、北米(渡航制限が緩和された場合は中国も追加の予定)などが候補地であり、現地の博物館やデザイン展示を精力的に取材して回る予定である。国内取材や情報収集も引き続き進めていく。
|