研究課題/領域番号 |
22K00265
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 大阪信愛学院大学 (2023) 大阪信愛学院短期大学 (2022) |
研究代表者 |
楠本 未来 大阪信愛学院大学, 教育学部教育学科, 非常勤講師 (10885536)
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研究分担者 |
饗庭 絵里子 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (40569761)
津崎 実 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 客員研究員 (60155356)
岡野 真裕 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (90809956)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | Tucker分析 / 重心計測 / 音響解析 / 呼吸トランスデゥーサ / テキストマイニング / 呼吸法 / 生体計測 / 個人に最適な呼吸法 / 音楽 / 声楽 |
研究開始時の研究の概要 |
歌唱において,歌唱者の身体にあった適切な呼吸を行うことは,全ての歌唱技術の基盤となる.しかし日本における歌唱の学校教育現場では,腹式呼吸が唯一最適な呼吸法であると指導されることが多く,腹式呼吸が合わない歌唱者は, 無理な呼吸のために息苦しくなるなど様々な問題が生じる. 本研究においては,指導者が生徒の身体の状態を外から見て,どのような呼吸を行っているかを見極めることができるような方法に焦点をあてて検証する. これにより,指導者自身の身体の状態の把握につながるだけでなく,指導者の呼吸法を生徒に模倣させる従来の指導法から,生徒の呼吸法を見極めた上で,的確なアドバイスを行うことが可能になる.
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研究実績の概要 |
前年度は、声楽教育の歴史において、呼吸法についてどのように指導されてきたかを調べるため、1908年から2021年までに出版された76冊の声楽教則本から呼吸法の章のテキストマイニングを行った。呼吸法において、かつては腹式呼吸、胸式呼吸の2通り以外にも、複数種類の呼吸法について言及されていたが、近年に近づくにつれ、歌唱時には腹式呼吸を用いることが唯一正しい、といった記述が目立っており、胸式呼吸の言及機会が減っていた。歌唱において最適な呼吸法に唯一の正解はなく、歌唱ごとに異なるのではないかについて考察するにあたり、これに重要なヒントがあると考えた。また指導者が歌唱者の身体の状態を把握し、歌唱者に最適な呼吸法を見出すにはどうすればいいのか、その判別指標を出すための予備実験をプロの歌い手数名を被験者として複数回行い、そこから、どのような状況下で、どのように計測するのが、この課題に適合しているか、また、どのような歌唱課題が、仮説を立てた内容の結果を導きだすか等を把握することができた。 2023年度は、本実験を実施した。各声種ごとに、それぞれの呼吸法を自認するプロの歌手16名を被験者として、予備実験と同様の方法で計測した。プロの歌手は、舞台歴20年程度の熟練した現役の歌い手から選出した。また同時に、重心移動を計測するための床反力計を用いた計測も行った。口の開きについては,歌唱者の妨げにならないようカメラによる撮影を行った。また、音響解析の為に歌唱音声の録音を行った。 呼吸トランスデゥーサのデータを用いて、Tucker分析を行った。また床反力計を用いたデータから姿勢の揺らぎを観測した。これにより、誰と誰が似ているかが推定できた。 2022年度に、76冊の声楽教則本から呼吸法の章のテキストマイニングを行ったが、更に約40冊を追加し作業を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
被験者への課題曲として、高等学校音楽の教科書にも掲載されており、日本で一般的によく知られているイタリア歌曲Caro mio benを選曲していた。そして予備実験を経て、腹部と胸部の膨らみ方、重心の取り方については、より呼吸法の違いを反映している楽曲の特定の部分を解析が完了したが、音響解析については呼吸法の違いがよりよく反映している楽曲の特定部分がないか見極める為、現在も解析を継続的に実施している。
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今後の研究の推進方策 |
主観評価およびパフォーマンス評価は、計測時に被験者を対象として、質問紙調査による主観評価を行う。また申請時には、プロの歌い手が歌唱した課題を歌いこなせるアマチュアの歌唱者を被験者として、同様の計測を行うとしていたが、技術的に熟練しているプロの歌手の計測結果を用いて論文を執筆し、更にアマチュアの計測を行う必要があるか決定することとした。 呼吸トランスデゥーサのデータを用いたTucker分析結果と、床反力計を用いたデータから姿勢の揺らぎの分析結果を用いて、誰と誰が似ているか、また異なるかというところに着目し、科学的な観点からの論文と、声楽家からの視点を持つ論文の2本と、テキストマイニングの結果を用いた論文、計三本を執筆する。
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