研究課題/領域番号 |
22K00295
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
有元 伸子 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 教授 (50202768)
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研究分担者 |
久保田 裕子 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (30262356)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 三島由紀夫 / アダプテーション / 演劇 / 映像 / 実創作者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、(1)三島由紀夫作品が演劇やアダプテーションとして創作・受容されてきた様相を探ること、(2)三島由紀夫とその文学が、小説以外の複数のメディアを横断する、いわば〈総合的文化現象〉として生成されていく過程を明らかにすることを目的とする。 このため、演劇・アダプテーション作品のメディア越境の様相を探るとともに、実創作者(脚本・演出)の観点をふまえた分析と受容の考察を行う。
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研究実績の概要 |
・本研究は、(1)三島由紀夫作品が演劇やアダプテーションとして創作・受容されてきた様相を探ること、(2)三島由紀夫とその文学が、小説以外の複数のメディアを横断する、いわば〈総合的文化現象〉として生成されていく過程を明らかにすることを目的とする。 このため、演劇・アダプテーション作品のメディア越境の様相を探るとともに、実創作者の観点をふまえた分析と受容の考察を行う。 ・三島に関わる演劇の実作者と連携し、共同考察を通して三島文学に底流する現在性を明らかにすることを目的として、2022年度に引き続き、2023年度にも2回、連続講演会「『近代能楽集』を読む/観る」を実施した(於・広島大学文学部)。三島作品を多く上演してきた劇団・三条会の『近代能楽集』公演を1作ずつビデオ上映し、演出家・関美能留氏による講演と参加者による質疑によって精密な検討を行うものである。23年度は「熊野」「弱法師」の2作品を検討したが、22年度に行なった6作品とあわせて、『近代能楽集』全体の流れや三島戯曲の特質が明らかになりつつあり、個別作品と集全体の考察の基盤ができた。 ・研究代表者の有元伸子は、前年度に引き続き「黒蜥蜴」の検討を進めて、2つの映画に関する論考を発表した。また、関連して小説「三熊野詣」についてもアダプテーション理論も援用しつつモデルとの比較考察を行なった。研究分担者の久保田裕子は、演劇「鹿鳴館」に関する検討を進展させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者の個人的な事情が重なったため、23年度は十分な研究時間を確保できなかった。とはいえ、三条会演出家の関美能留氏との間で『近代能楽集』各作品の共同検討を進展させたほか、三島とアダプテーション関連の論考も発表することができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者、分担者ともに、各自の分担(演劇、海外受容等)に沿って研究を遂行・成果発表するとともに、打合せ会において各自の進捗状況を共有していく。 有元は『近代能楽集』の「弱法師」についての考察を行なったうえで、集全体とアダプテーションについてまとめる。久保田は「鹿鳴館」のアダプテーションについての考察を進める。
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