研究課題/領域番号 |
22K00313
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
疋田 雅昭 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (70469477)
|
研究分担者 |
加藤 邦彦 駒澤大学, 文学部, 准教授 (30350383)
宮崎 真素美 愛知県立大学, 日本文化学部, 教授 (50249281)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 現代詩 / 思潮社 / 現代詩手帖 / 1960年代 / 日本文学 / 日本近代文学 / 詩歌 / 誌雑誌 / 詩壇 |
研究開始時の研究の概要 |
1960年代の詩の展開および「戦後詩の第二世代」や「六〇年代詩人」について、詩雑誌、特に『現代詩手帖』に注目して研究する。 研究がほとんど進んでいない「戦後詩の第二世代」や「六〇年代詩人」に対して、『現代詩手帖』などの詩雑誌はさまざまなかたちでの詩との関わり方や材料を提供してきた。『現代詩手帖』創刊前後も多くの詩雑誌が存在したが、やがて同誌およびその出版社である思潮社は詩における中心的な存在となっていく。そこで、①『現代詩手帖』と思潮社が詩における中心的な存在になるまでの過程を検証するとともに、②同誌が1960年代の詩人たちや現代詩に与えた影響と功罪を他の詩雑誌と関わらせながら明らかにする。
|
研究実績の概要 |
初年度は前研究三年間の総括を4月にZOOMの公開研究会として実施し、疋田の担当する「ユリイカ」、加藤の担当する「現代詩」、宮崎の担当する「詩学」についての研究成果を確認し1950年代の詩壇の諸相を明らかにした。それまでの研究を受け、12月に本研究の対象とする「現代詩手帖」成立までの過程として、「文章倶楽部」や思潮社の成立期における情報を整理し、三人のそれぞれの立場から「現代詩手帖」創刊号に至るまでの問題点を整理する公開研究会を実施している。 疋田の研究成果は、以下の2つの研究発表。戦後詩雑誌研究会 第6回(2023年3月28日)における「「現代詩手帖」創刊前夜から見えるもの」、戦後詩雑誌研究会 第5回(2022年9月24日)における「第一期「ユリイカ」のあゆみ」。 加藤邦彦の研究成果は、「「現代詩」10年の歩み――これまでの研究を振り返る」と「「文章倶楽部」から「文章クラブ」「世代」、そして「現代詩手帖」へ」の日本の研究発表(発表学会は疋田と同じ)。雑誌論文として「「現代詩」の終焉――一九六二―六四年の現代詩の会の動向を中心に 付・「現代詩」関連年表」『駒澤國文』第60号、pp.33-60、2023年2月。「「現代詩」と関根弘――一九六〇―六二年の雑誌の動向と安保闘争の関わりを中心に――」『京都語文』第30号、pp.119-135、2022年11月。 宮崎真須実の研究成果は、「詩誌『詩学』の二〇年――昭和二二年~三九年」「詩人一〇〇〇〇人時代の詩と詩論―『現代詩手帖』前夜」が学会発表。論文として、「「歌う詩」と「考える詩」―詩劇をめぐる声―」『日本文学』 71(10) 37-46 2022年10月「詩誌『詩学』の世界(3)― 60年代のはじまり」『愛知県立大学説林』 (71) 1-21 2023年3月がある。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの研究会の成果を確認の上、本研究会で必要な雑誌「現代詩手帖」と「文章倶楽部」を全て入手し、研究会メンバーで共有(思潮社に了解をとっている)し、研究体制はほぼ整ったと言える。そして、前身雑誌にあたる「文章倶楽部」の研究を通じて、思潮社の設立時の諸問題を整理し、今後の研究の基本的な方針が見えて来た。
|
今後の研究の推進方策 |
三人は該当する時期の「現代詩手帖」を読み進めながら、各自の関心から研究を進め、その成果を年三回ほどの公開研究会で報告する。また、これまで三人が分担で担当してきた雑誌「ユリイカ」(疋田)、「現代詩」(加藤)、「詩学」(宮崎)についても、分析を進めながら、三人の関心が思潮社を中心に絡んでゆくことを目標にしている。 そして、三年目にむけ、それぞれの1960年代の時代様相に関する関心(主たるテーマ)の発見に繋げてゆきたい。
|