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日本ペン倶楽部/日本ペンクラブの〈文学場〉――日本文学史と世界史の再解釈

研究課題

研究課題/領域番号 22K00346
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02010:日本文学関連
研究機関国士舘大学

研究代表者

目野 由希  国士舘大学, 体育学部, 教授 (20338289)

研究分担者 モハッマド モインウッディン  大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 助教 (50714664)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード日本ペンクラブ / 占領期日本 / マーク・ゲイン / SCAP / 日本ペン倶楽部 / プロパガンダ / 1947年 / 朝鮮戦争 / 堀田善衛 / 在日コリアン / 中国ペンクラブ / 国際ペンクラブ
研究開始時の研究の概要

この研究では、外務省の所管団体だった1935年創設の日本ペン倶楽部が、戦後の日本ペン クラブへと変容する過程を、テキサス大学ハリー・ランソンセンター所蔵資料他の新資料に基づいて調査し、そのクロスチェックと討議を行う。
これに並行して、日本文化や日本文学についての知見を、海外に発信できるように尽力する。この研究を海外の研究者とともに行うことを通じて、日本についての知見をよりいっそう海外で広める。

研究実績の概要

2023年6月1日、研究代表者は分担研究者とともに、ここまでの調査経過を報告するオンライン研究会
“The development of The Amerasia Spy Case with Douglas MacArthur from USA, via occupied Japan to Korean peninsula 1945-1948”を行った。
この研究会では、これまで日本人同士が自発的に再組織化した「日本ペンクラブ」の1947年のスタートは、実際には、SCAPを伴った、米国人ジャーナリストであるマーク・ゲインが、アメリカペンクラブ役職者として主導したものであることを、一次資料の新発見に基づいて明らかにした。
このディスカッサントとして、研究代表者はシェフィールド大学(当時)の崔徳孝先生、大阪大学のニコラス・ランブレクト助教、ダッカ大学のサイフッラー・アコン先生を雇用し、英語で資料について議論を行った。その後も、本件についての先行研究の概要紹介を、オンラインのジャーナル・クラブで説明できるように準備をし、小規模な検討会を開催するなどして、研究活動を継続している。

また、マーク・ゲイン資料を遺族が寄贈した、トロント大学のThomas Fisher Rare Book Libraryへ、2024年2月4日から11日、一次資料を閲覧・調査するための出張を行った。ここでは、は、1944年時点でMark Gaynが、情報収集のため、アメリカ・ペンクラブで役員となり、アメリカ国務省のジョセフ・グルーとともにペンクラブを事実上の諜報活動の道具に使っていることを示す一次資料の発見、閲覧、複写が、最大の収穫であった。この調査結果を受け、研究者は今後、この研究の成果は、日本文学研究者以外とともに論文化の準備をすすめることとした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、(戦前期日本ペン倶楽部と密接な関係があった)イタリアペンクラブ、(戦前期日本ペン倶楽部とプロパガンダ組織として対抗関係にあった)中国ペンクラブの関係から、戦後、1947年の日本ペンクラブ再建を読み解くという研究計画に基づいて、研究費を執行し、日本ペンクラブ再建を調査する予定であった。そこで、当初の研究計画では、イタリアペンクラブや中国ペンクラブについての調査から、少しずつ、1947年当時の日本ペンクラブ再建事情を解明するとしていた。
ところが、実際に調査をすすめてみると、すぐに1947年当時の一次資料の特殊な性格が明確になった。この資料の性格(米国の日本占領時の文化政策、東西冷戦草創期のプロパガンダ組織再利用としての日本ペンクラブ再建)が、当時の東アジア情勢や国際政治学の見地からも新資料として重要であったため、国文学研究の枠を超えた研究に、本件は展開していった。この「東アジア研究としての重要性」「国際政治学という点からも注目すべき資料」という特徴は、ダッカ大学日本学部の教員と学生や、大阪大学助教2名、シェフィールド大学教員など、日本文学研究者だけではなく、東アジアに興味を持つ研究者や学習者の参加、連携、共同研究を、研究にもたらすこととなった。
このように、本研究は、一部、当初の計画以上の進展をみているものの、学会発表や論文発表は、まだなされていない。

今後の研究の推進方策

研究成果の論文化に取り組むとともに、共同研究者たちとともに、オンライン研究会を開催する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会・シンポジウム開催 (3件)

  • [国際共同研究] The University of Sheffield(英国)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [国際共同研究] The University of Dhaka(バングラデシュ)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [国際共同研究] University of Dhaka(バングラデシュ)

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [国際共同研究] The University of Sheffield(英国)

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 戦前期日本ペン倶楽部の活動停止とその後2024

    • 著者名/発表者名
      目野由希
    • 雑誌名

      国文学言語と文芸

      巻: 139 ページ: 32-53

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会・シンポジウム開催] The development of The Amerasia Spy Case with Douglas MacArthur from USA, via occupied Japan to Korean peninsula 1945-19482023

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] Rethinking Imperial Legacies and The Cold War in Allied Occupied Japan2023

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] The Role of GHQ in Shaping Japanese Diplomacy from 1945 to 1949 And Japan's International Exchange Breakthrough2022

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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