研究課題/領域番号 |
22K00389
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
唐澤 一友 立教大学, 文学部, 教授 (00347288)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 古英詩 / 古英語文学 / アングロ・サクソン学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、古英詩を記録する四大写本のうちの一つである Exeter Book に収録された一連の wisdom poems について、それぞれがどのような意図・目的で作られたものか、いつ頃どこで作られたものか、この写本の中でこれらの作品がどのような位置を占めるのかということを、実際のテクストの精査や同時代の他の作品との比較研究を通じて明らかにしようとするものである。
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研究実績の概要 |
本年度はExeter BookにおけるWisdom Poetryの言語的特徴の分析を行うべく、本写本における言語使用の状況について、音韻、語彙、韻律について詳しいデータを取り、それを記録し始めた。正確な研究成果を出すことが出来るよう、範囲をWisdom Poetryに限らず、写本全体についてデータを取ることにしたが、これには非常に時間がかかり、本年度内に終えることが出来なかったため、来年度も引き続きこの作業を続けることにした。 この作業と並行し、特に本写本に収録された Maxims Iの言語に関し、その音韻、語彙、韻律の詳細な分析を行い、またこれを同写本内の他のWisdom Poetryの場合と比較し、その成果を文章にまとめ、これを2024年度に出版予定の著書(The Old English Gnomic Poems Maxims I and Maxims II(仮題))の中に組み込み、その原稿を出版社に提出した。 この他、これらの作業を通じて得た知見を活かし、国際学会において "The Two Poetic Prelimnaries to the C-Text of the Anglo-Saxon Chronicle, The Menologium and Maxims II, Compared" と題した研究発表を行った。 また、昨年度行われた西洋中世学会において発表した本研究と関連する論考について、同学会の学会誌に寄稿するべく論文の形にまとめた(これについては次年度に出版予定)。 夏季には英国に出張し、今後の研究のための資料を収集したり、写本を調査したり、専門家と本研究の方向性や詳細について詳しく話し合い、今後の研究について非常に有益な情報を得ることが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りに研究を進めることが出来ており、その成果も順次発表することが出来ている。また、海外出張についても予定した日程で期待した成果が得られており、あらゆることがおよそ予定通りに進んでいると言える。
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今後の研究の推進方策 |
本年度はExeter Bookに含まれるwisdom poetry以外の詩についても、研究の正確性を担保するためその音韻、語彙、韻律等のデータを取り始めたが、上記のようにこの作業には非常に時間がかかるため、本年度中にはこれを終えることが出来なかったため、この作業を次年度にも引き続き行う予定である。また、本年度に行ったこの作業を通じ、Exeter Bookにおける綴り字の特殊性の問題について深く考察する必要があることに気が付いたため、次年度においてはこの問題について、本格的に考察し、その成果を論文としてまとめたい。夏季には英国に出張し現地の専門家と本研究課題について議論をする予定であるが、その際にもこの問題について特に意見交換をしたい。
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