研究課題/領域番号 |
22K00403
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山田 雄三 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (10273715)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ルポルタージュ / 後期モダニズム / リアリズム / ドキュメンタリー |
研究開始時の研究の概要 |
後期モダニズム(1930-60)の時代に英語圏でさまざまな形式を産み出したルポルタージュの特質を明らかにするとともに、そのジャンルが文学と社会とをどう接合してきたかを系譜化する試みである。Gide が『コンゴ紀行』を著して以来、英語圏においても帝国領や労働者階級の日常を「再発見」する執筆実践は、対象との関係に合わせてさまざまな「形式」を産み出してた。本研究では、このような執筆実践をモダニズム運動に顕著な「日常の記述」活動の一環とみなし、支配的な言説では捉えられなかった社会周縁の「見えない日常」を表象すべく、ルポルタージュがどのような実験的な語りを遂行してきたかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究で明らかにしたい英国後期モダニズム運動の試みが実験的ルポルタージュの執筆実践である。1920年代から30年代にかけて英国本国の地方を旅する紀行の出版がブームとなる。スコットランドの高地地方、アイルランドの離島、ウェールズの炭鉱など、H. V. Mortonをはじめ当時のジャーナリストたちはフットワーク軽く訪れ、見聞した事がらを「読みやすい(readable)」ことばで綴った。その結果、こうした紀行では各地方の「伝統」の捏造や景観の「ピクチャレスク化」が施され、各地方を生きる人びとの営みはかえって見えにくくなる。それに対抗するかたちで、各地方を生きる書き手たちは大手のジャーナリズムに呑み込まれない記述/叙述方法を模索する。より具体的にはアイルランドのSean O’Casey(1880-1964)やヨークシャーのJ. B. Piestley (1894-1984)、スコットランドのEdwin Muir(1887-1959)、ウェールズの B. L. Coombes (1893-1974)のような書き手が、自叙伝と観察録とフィクションを組み合わせた文体を確立してゆく。こうした執筆実践が「紀行」というジャーナリズムの コンヴェンション(慣習)やプロトコール(作法)をどのように変えていったのか。2022年度はこの問いについて重点的に文献の分析・考察を行った。 また1930年代にきわめて影響力の大きかったジャーナル『ピクチャー・ポスト』のアーカイヴを入手し、1930年代の時事的関心の所在について、さまざまな記事を読むことにより大まかな把握ができたと信じる。 他方、同時期に主流派であったリアリズム文学との対比も必要である。同時期のリアリズム演劇、より具体的にはNoel CowardおよびHarold Pinterを中心に文学と社会との諸関係について考察し、その成果を共著書のかたちで発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画どおりに進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画どおり研究を進めていきたい。
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