研究課題/領域番号 |
22K00418
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
塚田 幸光 関西学院大学, 法学部, 教授 (40513908)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ニューディール / クロスメディア / ドキュメンタリー / 文化生成 / アメリカ / 映画 / モダニズム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アメリカ文学とニューディールのメディア政策の交差に関して、ドキュメンタリーを軸に、文化生成のメカニズムを考察する試みである。 フランクリン・ローズヴェルトのニューディール政策において、メディアは、政治的「弾丸」であり、文化的「兵站」であった。それは恐慌時のプロパガンダ装置であり、アメリカのソフト・パワー生成の別名である。本研究は、ニューディールの文化生成に関して、アメリカ文学と左派系ドキュメンタリー映画や写真、絵画やポスターに至る「メディア」を交差させることで、戦間期から冷戦期に及ぶ広義のモダニズム/ファシズムの影響関係を検証し、「アメリカ」を再定義することを目指す。
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研究実績の概要 |
本年度の研究成果は、寄稿した二編の論文に集約される。ウィリアム・フォークナー協会の学会誌に寄稿した論文「黒い太陽-ストライカー、シャーン、ニューディールFSA写真プロジェクト」は、2024年前半に三修社『フォークナー』に掲載される。また、文学環境学会の記念論集に寄稿した論文「空飛ぶサカナ-『ダーウィンの悪夢』とイメージの転移-」は、2024年後半、『環境と文学の彼方に』として彩流社から出版される。 個人研究発表は、二度行った。アジア系アメリカ文学会第148回例会ミニシンポジウム「映像作品の中のトランスボーダーネスー21世紀初頭のアジア系(アメリカ)映画を中心に」(2023年6月)では、「フラジャイル・アメリカークロエ・ジャオ『ノマドランド』とナルシスティック・ランドスケープー」というタイトルで、映画『ノマドランド』と脆弱なアメリカについて論じた。日本ウィリアム・フォークナー協会全国大会シンポジウム「ノンフィクショナル・サウス」(2023年9月)では、「黒い太陽―ロイ・ストライカー、FSA、ニューディール文化生成―」というタイトルで、ニューディールのFSA写真プロジェクトにおける「黒い」身体について論じた。 さらに近刊として、単著『シネマティック・ボディ』の出版を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
今年度は、単著『シネマティック・ボディ』(臨川書房)と共著『環境と文学の彼方に』(彩流社)ほか、多くの著書が出版予定である。また、現在執筆中の1930年代文化論の単著『ニューディール・アメリカ』に関しても、その大半が完成している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、アメリカ映画の男性表象論の単著『シネマティック・ボディ』(臨川書店)と1930年代文化論の単著『ニューディール・アメリカ』の出版に集中する。また、国際学会での報告(スペイン、ソウル)もあるので、スケジュール管理を行い、成果を確実に示す。
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