研究課題/領域番号 |
22K00439
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
中村 仁美 立命館大学, 文学部, 准教授 (10739212)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アイルランド文芸誌 / アイルランド文化史 / アイルランド詩 / 20世紀文芸誌 / アイルランド小説 / 編集 / 翻訳 / アイルランド文学 / 北アイルランド文学 / 文芸誌 / 文学と<場所> / 詩 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、独立後のアイルランドにおける文芸誌の諸相とその躍動をめぐる総合的研究である。とりわけ、アイルランド文芸復興運動と国の独立を経て、新たな<アイルランド文学>の表現が問われた20世紀半ばに創刊された文芸誌を広く対象とする。 本研究の目的は、当時の文芸誌を横断的にひも解くことで、独立後のアイルランドの文芸思潮を実証的に示すことである。掲載作品のみならず、誌面で交わされた文学的言説および批評について論究し、各作家研究や、関連する隣接領域にも還元できる成果を提示する。また、文芸誌という<場>の観点から、20世紀アイルランド文学史の補填と更新を図ることを最終到達点とする。
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研究実績の概要 |
二年目にあたる2023年度は、ひき続き、20世紀前半から半ばにかけてアイルランドで刊行されていた文芸誌の旧号と関連資料の収集を進めたほか、研究内容の口頭発表と学術論文の執筆を行った。前年度の実施状況報告書で、2023年春にダブリンへ出張したことを記したが、このときおもに閲覧したのはPoetry Ireland、Irish Writing、Envoyのほか、北アイルランド発のLaganとRann、そして一部のモダニズム詩誌や個人詩誌であった。それらの一部を複写したほか、帰国後、いくつかの重要な旧号を購入した。集めた資料を読んだのち、1940年代から50年代の文芸誌に焦点を絞り、9月に開催された日本アイルランド協会文学研究会例会にておよそ一時間の単独口頭発表を行った。タイトルは「『アイルランド詩』の行方ー1940年代から50年代前半の文芸誌を手がかりに」とし、その後協会の会報に報告文を寄稿した。 2024年4月より一年間、ベルギーのルーヴェン・カトリック大学(Faculty of Arts、Leuven Centre for Irish Studies)に受け入れ許可をいただき、学外研究(国外)を行うはこびとなった。それに伴い学会やリサーチセミナーでの発表の機会を得たため、それらに向けた発表原稿準備と論文の執筆に集中した。出張の機会は少なかったものの、次年度に向けて積極的に準備を進めた一年となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年3月にアイルランド国立図書館、ユニヴァーシティ・カレッジ・ダブリン図書館、トリニティ・カレッジ・ダブリン図書館にて資料を閲覧、収集できたことが研究の進展に繋がった。文芸誌を論じる多様な視点を得ることができたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度の本研究課題の遂行について、以下活動方針を記したい。 (1)ルーヴェン・カトリック大学の客員研究員としてベルギーに拠点を移すため、ヨーロッパで開催される学会や研究会に積極的に参加する。 (2)アイルランドでの資料収集も続ける。 (3)前年度にひき続き、単独口頭発表と学術論文の執筆に尽力する。
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