研究課題/領域番号 |
22K00557
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
平野 圭子 北九州市立大学, 外国語学部, 教授 (60341286)
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研究分担者 |
松本 和子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80350239)
松田 謙次郎 神戸松蔭女子学院大学, 文学部, 教授 (40263636)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 英語母語話者 / 英語 / 言語変化 / 日本 / 一般原則 / 変異理論 / ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は日本に長期在留中の英語を母語とする外国人移住者の言語変容を調査することで変化の方向性を明らかにし、「言語変化の一般原則」を理論構築することを目的とする。来日後長期間にわたって在留する英語母語話者のことばが言語/方言接触によりどのように変化し、それがなぜ起こるのかそのメカニズムを解明する。まず日本長期在留の英語母語話者を対象に多角的な言語調査を行い、長期間滞在後の言語特徴を明らかにする。次にすでに調査・分析済みの英語母語話者の来日直後と一年後の言語データ、本研究の言語データを比較・統計解析し、言語変化の方向性を明らかにする。その上で言語変化を予測できる「言語変化の一般原則」を構築する。
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研究実績の概要 |
本研究は日本に長期在留中の英語を母語とする外国人移住者の言語変容を調査することで変化の方向性を明らかにし、「言語変化の一般原則」を理論構築することを目的とする。来日後長期間にわたって在留する英語母語話者のことばが言語/方言接触によりどのように変化し、それがなぜ起こるのかそのメカニズムを解明する。その上で言語変化を予測できる「言語変化の一般原則」を構築する。 本研究の目的を達成するためには英語母語話者が来日した時の言語データと、来日後長期間経過したのちの言語データを比較する必要がある。申請者が2000年に英語母語話者の来日直後に収集した言語データ【第1データ】と、同一話者から一年後に収集した言語データ【第2データ】を比較のために利用する。また来日10年以上経過した英語母語話者複数からも言語データ【第3データ】を収集する。3つのデータを活用することにより各時点の分析結果を実時間で比較することが可能となる。 2022年度は日本の英語母語話者コミュニティですでに収集済みの言語データ【第3データ】を一部分析した。日本に長期間住んでいるアメリカ人とイギリス人の英語母語話者同士による自然談話の分析を行い、「所有を表す英語表現」と「義務を表す英語表現」のバリエーションを検証した。【第3データ】の分析結果を【第1データ】、【第2データ】と比較し、言語変化について考察した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルス感染拡大により、新たな言語データ収集やそれに続く作業の開始を延期していたが、今年度は作業に着手する予定である。すでに収集済みのデータについては一部分析を行い、言語変化を検証した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は日本の英語母語話者コミュニティでフィールドワークを行い、英語母語話者から言語データを収集する。被験者の条件はアメリカ人かイギリス人の英語母語話者かつ日本に長期間住んでいることで、英語母語話者同士による自然談話の収集をはじめ、社会言語学的インタビュー、言語意識やその他の社会項目のアンケート調査、語彙リスト読み上げなどによるデータ収集を行う。データ収集は申請者の平野圭子(北九州市立大学)と研究分担者の松本和子(東京大学)が担当する。言語データ収集後、収録した自然談話の書き起こし、言語コーパスの作成、言語コーパスや語彙リスト読み上げの調査対象項目のコーディング、インタビュー調査による収集データの整理とコーディング、入力作業を行う。データの分析準備は申請者と松本が担当する。 2024年度から2025年度にかけて、分析対象言語項目の音声分析と統計解析を実行し、言語変化の特徴を明らかにする。音声分析にはPraatを利用し、統計解析にはSPSSを利用する。データ分析は申請者と松本が、統計解析は申請者と研究分担者の松田謙次郎(神戸松蔭女子学院大学)が担当する。 2026年度には、英語話者来日直後【第1データ】と一年後【第2データ】の言語データ、本研究で収集した言語データ【第3データ】の統計解析結果を比較検討し、日本在留の英語母語話者の言語変化のメカニズムと方向性を考察する。以上の作業で得た結果から「言語変化の一般原則」を理論構築する。海外共同研究者のDavid Britain(ベルン大学)を含めて全員で討論を行う。
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