研究課題/領域番号 |
22K00644
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
田中 祐輔 青山学院大学, 文学部, 准教授 (10707045)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 日本語教育 / 語彙シラバス / 文法シラバス / JSL児童への日本語教育 / コーパス開発 / 日本語教科書 / 国語教科書 / 国語教育 / JSL児童 / コーパス / 教科書分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、グローバル化と我が国の国際化の進展により増加する帰国・外国人児童の国語学習上の困難解決のために、JSL(Japanese as a Second Language)視点による国語教科書掲載語彙の実態解明と、児童個々の日本語力に応じた段階的で系統立てられた学習支援のための語彙シラバス開発、そして、得られた研究成果の法令と研究倫理を遵守する形での公開を行い、当該分野の学術的発展と社会的課題解決への貢献を果たすものである。
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研究実績の概要 |
本研究は、グローバル化と我が国の国際化の進展により増加する帰国・外国人児童の国語学習上の困難解決のために、取り組まれているものである。JSL視点による国語教科書掲載語彙の実態解明と、児童個々の日本語力に応じた段階的で系統立てられた学習支援のための語彙シラバス開発をテーマに据え、次の三つのアプローチから調査と分析に取り組むものである。1)現行小学校国語教科書44冊の掲載語調査を行い、国語教科書コーパスを構築する。2)当該コーパスの分析を通して学年別、単元別、作品別に帰国・外国人児童の学びに必要となる語彙シラバスを明らかにし、帰国・外国人児童が直面する言語的困難の実態解明と児童個々の日本語力に応じた学習支援のあり方について考察する。3)国語教科書コーパスと語彙シラバス、そして、学習支援方法を掲載したWebページを法令と研究倫理を遵守する形で公開する。 2023年度は初年度に引き続き、文部科学省検定済国語教科書の50万語規模の最新の国語教科書コーパスの作成に取り組んだ。また、それらのデータを用いて、国語教科書掲載語彙の特徴と傾向を探った。さらに、得られた知見において、これからの国語教育はどうあるべきかについての検討を行った。 得られた主な成果として、書籍1件(『これからの国語科教育はどうあるべきか』藤森裕治〔編著〕東洋館出版社)、受賞1件(グッドデザイン賞、公益財団法人日本デザイン振興会、2023年10月)、記事5件(「共生と共創のための日本語教材」『霞山交流通信』霞山会2024年3月/「外国人児童のための日本語教育について考える」『こくごスタジオ』東京書籍2024年1月24日・2024年1月10日/「学習者が自ら文化を“発見”するための日本語教材」『霞山交流通信』霞山会2023年9月/「『文化』を教えるための日本語教材」『霞山交流通信』霞山会2023年6月)がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概要に記した形にて研究の実施と成果公開が進められている。具体的には、計画していた教科書のデータ化が進められており、また、それらの分析を通した国語教育のあり方への検討も進められている。研究成果として書籍1件、受賞1件、記事5件の成果も得られた。 今後、教科書のデータベースを用いたシステム上でのテスティングや教材の開示を進める予定である。以上から、本研究の現在までの進捗状況としてはおおむね順調に進んでいると判断される。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、国語教科書掲載語彙の特徴を明らかにし、教師や教材作成者の方々が自由に活用できる教育資源としてデータベースを構築・公開することで、我が国で学ぶ全ての児童が等しく学習機会を得られる共生型小学校国語科教育のための日本語支援拡充に寄与することを目的としている。 今年度、得られた国語教育のあり方に関する考察結果に基づき、データを用いた教育手法の検討や、具体的な教材の考案などを進め、論文発表と書籍の刊行に取り組みたいと考えている。また、オンラインデータベースの構築・公開を通じたアウトリーチ活動にも法令と研究倫理を遵守した形で積極的に取り組みたいと考えている。
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