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愛媛県における日本語教育人材育成のための実践コミュニティの構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K00667
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02090:日本語教育関連
研究機関愛媛大学

研究代表者

高橋 志野  愛媛大学, 国際連携推進機構, 教授 (30363261)

研究分担者 棚田 洋平  一般社団法人部落解放・人権研究所(調査・研究部), 企画・研究部, 研究員 (00639966)
新矢 麻紀子  大阪産業大学, 国際学部, 教授 (70389203)
向井 留実子  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 名誉教授 (90309716)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード地域日本語 / 社会教育 / 日本語ボランティア / 人材養成・研修 / 実践コミュニティ / アクションリサーチ / 地域日本語教育 / 多文化共生
研究開始時の研究の概要

多文化共生社会の達成に向けて、地域日本語教室も、言語教育から社会教育への転換が求められている。本研究では、新たな理念のもとで活躍できる人材の育成を目指し、計画、実践、観察、振り返りのサイクルでアクションリサーチを行うための実践コミュニティ構築を試み、地域の変容に必要な要素を明らかにすることを目指す。具体的には、理念・目標を学ぶ場として交流会・養成講座を、実践や省察の場として日本語教室を開設する。

研究実績の概要

多文化共生社会の達成に向けて、地域日本語教室も、言語教育から社会教育への転換が求められている。本研究では、新たな理念のもとで活躍できる日本語支援人材の育成を目指し、計画、実践、観察、振り返りのサイクルでアクションリサーチを行うための実践コミュニティ構築を試み、地域の変容に必要な要素を明らかにすることを目指す。具体的には、従来型の日本語教室の多い愛媛県を対象とし、新旧のボランティアがともに行動・意識変容できる要素は何か、理念・目標を学ぶ場として交流会・養成講座を、実践や省察の場として日本語教室を開設し、同じ課題に悩む地域に有効なモデルを示すことを目標とする。
2023年度は、過年度に引き続き具体的な実践コミュニティの施行として、以下の5つの事業を行った。a)メールリストによる日本語教育や多文化共生に関する情報配信、b)3つの日本語ボランティア養成・研修講座の実施 (①「公益財団法人日本語教育学会宮地裕基金」の助成を受けた「地域の日本語学習支援・指導者のためのITスキル基礎講座」(2023年6月~8月に6回)、②愛媛県国際交流協会「令和5年度愛媛県地域日本語サポーター研修会」企画・運営・講師担当(2023年10月~12月に5回)、③「外国人のための日本語サポーター研修会 基礎編」2024年3月に3回)、c)月1回オンライン情報交換会開催、d)日本語教室の試行的運営(2023年6月から会場を2会場に拡大)、e) 2023年度の事業の振り返りとして2024年3月に「えひめの日本語教育人材育成を考える会」 開催。
また、2022年度に実施した愛媛県内22のボランティア団体に対するアンケート調査は、第61回研究会日本語教育方法研究会で、2023年度の研究成果は、豪州日本研究学会研究大会・国際繋生語大会(JSAA-ICNTJ 2023)等、8件の報告・発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請時の2023年度の予定としていた「日本語教室」を中予で試行的に実施して、その後本格実施し、見学者、学習支援者を受け入れ」は2022年度から開始している。実践コミュニティ構築の工程とした、1) 情報提供のためにメーリングリスト作成、2) 各市町の関係者と連携による交流会の実施、3) 養成講座の実施、4) 参加者、コミュニティに関わる行政、国際交流協会、ボランティア団体との意見交換会の実施は、いずれも順調に継続できた。一方、研究の行程としては、1) 「日本語教室」の見学者・学習支援者にアンケート実施と2)四国外で社会教育の活動をする教室の実践見学を予定していたが、1) 研究代表者・分担者ならびに研究協力者1名が関与している、愛媛県地域日本語教育体制づくり事業の下で行った。また、実践コミュニティ参加のうち、コアメンバーへのインタビュー調査も行った。2)の四国外で社会教育の活動をする教室の実践見学は、2024年2月に広島県の2つの先進地域(呉市・江田島市)の教室見学を行った。
成果発表としては、8件の学会発表を行い、年度末には県内報告会として「「えひめの日本語教育人材育成を考える会」」を開催した。

今後の研究の推進方策

1) 実践コミュニティの構築の工程:2023年度に引き続き、1) 情報提供のためにメーリングリスト作成、2) 各市町の関係者と連携による交流会の実施、3) 養成・研修講座の実施、4) 参加者、コミュニティに関わる行政、国際交流協会、ボランティア団体との意見交換会の実施、5) 「日本語教室」の実施と見学者・日本語ボランティアの受入れ本格実施を行い、その過程で、計画(研究 組織で立案)、実践(養成講座等、日本語教室)、観察(現場記録、参加者に対するインタビューやアンケート)、振り返り(関係者との意見交換)のサイクルでアクションリサーチを継続する。
2) 研究の工程:2023年度に引き続き、1) 「日本語教室」開室に向けた外国人のニーズ調査と、2) 情報交換会、養成講座、意見交換会参加者にアンケート・インタビュー調査を行う。また2023年度に引き続き「日本語教室」の見学者・学習支援者への調査、2) 他県の社会教育の活動をする教室の実践見学、3)県内で人材養成・育成の研修を実施している日本語ボランティア団体等の調査を行い、日本語ボランティアへの養成・育成に関わる研修のどのような活動や働きかけが、参加者の意識変容・行動変容に有効であるのかを分析予定である。
3) 研究成果の公開:上記工程から得られた研究成果は、学会発表や論文投稿によって随時公開を予定している。また、2023年度に引き続き、研究分担者・研究協力者とともに、年度末に愛媛県内で成果報告会=「えひめの日本語教育人材育成を考える会」を開催予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (17件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 3件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 5件、 招待講演 6件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 『やさしい日本語』のわかりやすさと自然さについて2024

    • 著者名/発表者名
      轟木靖子・髙橋志野・山下直子
    • 雑誌名

      香川大学地域人材共創センター研究報告

      巻: 29 ページ: 23-30

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 地方の日本語学習支援団体における新規人材確保の現状と課題2023

    • 著者名/発表者名
      高橋志野・向井留実子
    • 雑誌名

      日本語教育方法研究会誌

      巻: 30 号: 1 ページ: 24-25

    • DOI

      10.19022/jlem.30.1_24

    • ISSN
      1881-3968, 2423-9909
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「生活者としての外国人」の漢字字体習得に向けたKコードの活用2022

    • 著者名/発表者名
      高橋志野, 向井留実子, 中村かおり, 伊藤江美
    • 雑誌名

      日本語教育方法研究会誌

      巻: 29(1) ページ: 108-109

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「コロナ禍における日本の基礎教育保障の現状と課題─日本語教室・識字学級・夜間中学の現場より─」2022

    • 著者名/発表者名
      新矢麻紀子・棚田洋平
    • 雑誌名

      基礎教育保障学研究

      巻: 6 ページ: 240-245

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 『やさしい日本語』を利用した外国人住民の支援について ー四国の事例を中心に-2024

    • 著者名/発表者名
      轟木靖子・髙橋志野・山下直子
    • 学会等名
      ダイバーシティ推進研究交流発表会オンライン2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 地域日本語支援者育成を目指したアクションリサーチ―メールによる情報提供を通してー2024

    • 著者名/発表者名
      髙橋志野・向井留実子・新矢麻紀子
    • 学会等名
      ICJLE 2024 日本語教育国際研究大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 日本の地方部における日本語教育人材育成に向けた実践コミュニティ構築2023

    • 著者名/発表者名
      髙橋志野・向井留実子・新矢麻紀子
    • 学会等名
      豪州日本研究学会研究大会・国際繋生語大会(JSAA-ICNTJ 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 外国人のリテラシーの保障と補償に向けて―「生活の漢字」の取り組みから『公開シンポジウム 外国人市民への生涯学習支援と多文化共生―関西地方の実践を中心に―』―2023

    • 著者名/発表者名
      新矢麻紀子
    • 学会等名
      日本国際教育学会第34回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 今、なぜ日本語教室の立ち上げを行うのかー空白地域における日本語教育の役割に焦点を当ててー2023

    • 著者名/発表者名
      新矢麻紀子
    • 学会等名
      『令和5年度文化庁「生活者としての外国人」のための日本語教室空白地域解消推進事業「空白地域解消推進セミナー」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 韓日多文化共生フォーラム―外国人とともにつくる多文化共生社会づくりのために2023

    • 著者名/発表者名
      新矢麻紀子
    • 学会等名
      新時代の日韓共同課題フォーラム:日韓の外国人政策と多文化社会 第2回
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 日本の地方部における日本語教育人材育成に向けた実践コミュニティ構築2023

    • 著者名/発表者名
      髙橋志野・向井留実子・新矢麻紀子
    • 学会等名
      豪州日本研究学会研究大会 /国際繋生語大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 日本語教育・識字実践に関するさまざまな論点の整理2022

    • 著者名/発表者名
      新矢麻紀子
    • 学会等名
      日本社会教育学会第40回関西研究集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 愛媛県における地域日本語人材養成について2022

    • 著者名/発表者名
      髙橋志野
    • 学会等名
      日本語教育学会2022年度支部活動【四国支部】
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 「とよなかにほんご」と「日本語交流活動」2022

    • 著者名/発表者名
      新矢麻紀子
    • 学会等名
      宮城多文化研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 外国人への第二言語としての日本語教育について考える―言語保障と多文化共生社会の実現という観点から―2022

    • 著者名/発表者名
      新矢麻紀子
    • 学会等名
      新時代の日韓共同課題フォーラム:日韓の外国人政策と多文化社会 第1回
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] Language support for immigrants in Japan : perspectives from multicultural community building2023

    • 著者名/発表者名
      服部圭子, 新矢麻紀子, 御舘久里恵
    • 総ページ数
      195
    • 出版者
      Lexington Books
    • ISBN
      9781666910216
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 地方発 多文化共生のしくみづくり2023

    • 著者名/発表者名
      徳田剛、二階堂裕子、魁生由美子
    • 総ページ数
      276
    • 出版者
      晃洋書房
    • ISBN
      9784771037779
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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