研究課題/領域番号 |
22K00670
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 八戸学院大学 |
研究代表者 |
楊 麗栄 八戸学院大学, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (50815834)
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研究分担者 |
尹 美蓮 新潟大学, 人文社会科学系, 助教 (60866036)
山野内 靖子 東京情報大学, 看護学部, 准教授 (70557230)
久保 宣子 八戸学院大学, 健康医療学部, 講師 (90773862)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 外国人診療現場 / 言葉の壁 / 異文化の壁 / やさしい日本語 / QRコード / 医療者向け / 会話と異文化理解 / 教材開発 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、外国人診療現場での意思疎通をスムーズに行うために、あらゆる臨床場面に適応する「やさしい日本語」の教材開発を目的とする。教材には、①医療現場に焦点を当て、その会話のプロセスを提示する。さらに、外国人に難しいと思われる日本語表現、医療専門用語等を各課に取り入れ、一般的な会話とやさしい日本語会話を示しながら、学習者が自ら回答を導き出せる応用技術を示す。②異文化間の誤解や、偏見などによって生じるトラブルを減らすため、国別の風習を提示する。 これによって、基礎看護教育に関する「やさしい日本語」の発展に寄与するとともに、医療者の外国人患者対応力を高め、医療者の負担軽減とサービスの向上が期待される。
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研究実績の概要 |
外国人診療現場において、「言葉の壁」、「異文化の壁」は医療者と外国人患者に共通する課題である。本研究は、外国人診療現場での意思疎通をスムーズに行うために、あらゆる臨床場面に適応する「やさしい日本語」の教材開発を目的とする。 2022年度は医療現場に遭遇する場面分け、取り上げるやさしい日本語の項目、国別風習の項目選別を踏まえ、目次を作成し、第一課を完成した。 具体的な作業は以下になる。1.医療現場の場面分けについて。①入院前の検査、②入院手続きの説明、③入院中の病棟内のルール、④入院中の病室、⑤入院中の食事、⑥入院中の身体清潔、⑦入院中のリネン、⑧退院手続きと「その他」である。2.やさしい日本語に関する項目。①敬語の使い方、②短文の使い方、③外来語の使い方、④オノマトペの使い方、⑤動詞の名詞化、⑥曖昧な表現、⑦二重否定の表現、⑧文末表現の統一。3.国別風習に関する項目。①疼痛の言い方、②救急車について、③人と人の距離感、④同病室の患者への配慮、⑤出産直後の食事、宗教問題、⑥出産直後の身体清潔、⑦時間感覚の違い、⑧支払い。4.第一課は「造影剤検査」を会話文にし、それに基づき「敬語」、「熟語に関する専門(関連)用語」の言い換え術について説明した。また、学生の問題自己解決力を高めるために、ある特定の場面を想定するケース型ロールプレイとトラブルを想定する問題解決型ロールプレイを作成した。 これによって、基礎看護教育に関する「やさしい日本語」の発展に寄与するとともに、医療者の外国人患者対応力を高め、医療者の負担軽減とサービスの向上が期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
第一課の構成に時間がかかったため、当初の計画よりやや遅れているが、定期的に検討会を開催し内容の設定や土台が明確になった。そのため、今年度中は計画通り進められると予想される。
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今後の研究の推進方策 |
次年度においては、すでに完成した目次と第一課を踏まえ、第2課~第8課の内容を完成する予定である。具体的には以下になる。 1.第2課~第8課の一般的な日本語会話をすべて完成させる(担当者:久保・山野内)。2.作成した一般的な日本語会話をチェックする(担当者:楊・尹)。3.一般的な日本語会話をやさしい日本語に作成する(担当者:楊・尹)。4.言い換えたやさしい日本語の意味と一般的な日本語の相違があるかをチェックする(担当者:久保・山野内)。5.作成したやさしい日本語を日本語能力試験N3レベルの留学生にチェックしてもらう。6.医療現場で直面しそうな国別風習を作成する(担当者:楊・尹)。7.作成した国別風習をチェックする(担当者:久保・山野内)。8.各課の練習問題を出題する(担当者:楊・久保・山野内・尹)。 以上の研究を踏まえ、学会への参加と論文投稿を予定している。
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