• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

VRを使った外国語教育と教材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K00703
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02100:外国語教育関連
研究機関沖縄大学

研究代表者

渡邉 ゆきこ  沖縄大学, 人文学部, 教授 (60320529)

研究分担者 大前 智美  大阪大学, サイバーメディアセンター, 准教授 (00379108)
小渡 悟  沖縄国際大学, 産業情報学部, 准教授 (90369207)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードVR / 外国語教育 / 体験学習 / ソーシャルVRプラットフォーム / ICT / メタバース
研究開始時の研究の概要

VRを活用した授業を継続して実践し、新たな教材開発を進める他、教育的効果や問題点について検証を行い、学会で発表する。また、VRを活用した外国語教育普及のためのサイトを立ち上げ、教授法に関する動画や授業で使用しやすい3D教材やVR空間を構築して公開する。VRを使った語学教育実施のための講習や講演、ワークショップも継続して行っていく。

研究実績の概要

本研究の目的は、VRの外国語教育への活用の可能性を探求すると同時に、VRを活用する教授法の優位性とその効果を実証し、更にはVRを活用した外国語教育の普及を図ることにある。初年度に当たる令和4年度は主に研究発表に力を入れたため、令和5年度はVR活用教育実践とその普及活動に重点を置く期間と位置付け、実践報告の学会誌に寄稿する他、長期休暇期間中を利用して、大阪や沖縄でVR教材作成のためのワークショップやVR教材活用方法についての公開講座などを行った。
VRを活用した外国語授業は次第に認知される傾向にあり、令和5年9月に行ったVR教材作成ワークショップには日本全国から多くの教員が参加しており、会場では教材の活用方法についても知りたいという要望が出たため、2024年3月に開催されたe-Learning教育学会第22回研究大会の特別企画として、実際の授業での活用状況を報告する場を設けるに至っている。また、令和5年11月には、沖縄県立総合教育センターで研修を受け入れ、小中高校の現役教員が沖縄大学で行われているVRを活用した授業を参観した後、講習を受けている。また、VRを教材として教科書との連携を構想する動きも出て来ており、令和6年3月に常葉大学有富研究室の主催で行った公開講座は、VR教材の種類や活用方法を紹介する内容となった。
研究活動としては、VRを活用した外国語教育が学習者のモチベーション向上という観点から、M.ケラーが提唱する「ATCS理論」を応用したアンケート調査の実施とその武関により、VR教材を活用した外国語授業が活用しない講義より学習者のモチベーションが有意に高くなることを実証した。また、初年度より継続して行っているVR空間を活用した台湾の大学との交流授業に関し、本年度末に行われた電子情報学会の研究会で、その実践状況と効果について報告している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

理由
令和5年度はVRを活用した外国語教育の普及活動期間と位置付けたため、教材作成のためのワークショップや授業視察の受け入れ、VR教材活用のための公開講座など行ったばかりでなく、学会誌に実践報告を行ってVRを活用した外国語教育の有効性などを実証しており、本年度の活動目標は十分達成できたと思われる。
また、VRを活用して行っている授業は、学生に依然好評で、より積極的に授業に参加する姿勢が多くみられるようになり、またそれがモチベーションが成績の向上にもつながっていることが認められる。これは理論的な優位性の実証の裏付けにもなっている。
海外の大学との交流授業に関しても、国内にいながら自分と同年代のネイティブスピーカーと親しく交流する機会となっており、参加者を対象に行ったアンケートでは「この交流授業で自分は変わったと思う」という問いに対し、全員が肯定的な回答をしている。
しかし、各種の活動を行っているにも関わらず、VR活用教育については未だ一般に広く認知されるというレベルには達しておらず、VR教材作成にも苦手意識を持つ教員が多いとも感じており、今後も普及活動を継続することが求められる。

今後の研究の推進方策

本研究ではソーシャルVRプラットフォームであるMozilla Hubsを活用しているが、Mozilla Hubsは今年2月、突然今年5月末日でサービスをすべて終了すると発表した。本研究ではVR空間をすべてMozilla Hubsを使って構築しているため、研究の継続のため早急に全シーンを移行する必要が出て来た。
幸い4月からMozilla Hubs上に構築したシーンやアップロードしたファイルをダウンロードするサービスが始まり、これまでの成果を喪失する危機を脱することができた。また、今後シーンを公開するプラットフォームとして、Mozilla Hubsのシステムを活用して独自にメタバースのホスティングサービスを行って来たNTTの「DOOR」に移行の目途が立った。そのため、4月から5月まではシーンの移行作業を行いながら、これまで同様VRを活用した授業を続け、実践と検証、普及活動を同時に進めて行く。
今後の展開としては、「DOOR」独自の機能による新たな教材作りを予定している。「DOOR」独自の機能はインタラクティブなもので、語学教育への活用が非常に期待できるものであり、新たな教材開発の新しい契機となると思われる。
他にも、これまで国内と台湾にとどまっていた研究成果の発表を国際学会というより大きな媒体に広げ、本研究のの成果を総括的に発表すると同時に、海外の成功事例などについての情報収集を行い、今後の研究に活かして行くことを計画している。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (23件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (8件) (うちオープンアクセス 4件、 査読あり 3件) 学会発表 (13件) (うち招待講演 6件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 松本 慎平, 安部 惠介, 秋吉 政徳, 有吉 勇介, 井上 和重, 大場 みち子, 岡田 真, 岡田 由紀, 小渡 悟, 小野 雄一, 近藤 伸彦, 高松 邦彦, 田中 哲雄, 鮫島 正樹, 蓮池 隆, 本田 直也, 山口 琢2024

    • 著者名/発表者名
      松本 慎平, 安部 惠介, 秋吉 政徳, 有吉 勇介, 井上 和重, 大場 みち子, 岡田 真, 岡田 由紀, 小渡 悟, 小野 雄一, 近藤 伸彦, 高松 邦彦, 田中 哲雄, 鮫島 正樹, 蓮池 隆, 本田 直也, 山口 琢
    • 雑誌名

      令和6年電気学会全国大会資料

      巻: S10 ページ: 1-2

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ぺた語義:メタバースを活用した初級語学の授業 -Mozilla Hubsの活用例として-2023

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ
    • 雑誌名

      情報処理

      巻: 64 号: 11 ページ: 604-607

    • DOI

      10.20729/00228379

    • 年月日
      2023-10-15
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] エビデンスに基づく教育・学習支援に向けて : 科学研究費助成事業データベースの研究題目情報を利用した共起ネットワーク分析による研究動向の調査2023

    • 著者名/発表者名
      松本 慎平, 安部 惠介, 秋吉 政徳, 有吉 勇介, 井上 和重, 大場 みち子, 岡田 真, 岡田 由紀, 小渡 悟, 小野 雄一, 近藤 伸彦, 高松 邦彦, 田中 哲雄, 鮫島 正樹, 蓮池 隆, 本田 直也, 山口 琢
    • 雑誌名

      電気学会研究会資料

      巻: 9-18 ページ: 45-50

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] VRにできること、VRにしかできないこと2023

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ
    • 雑誌名

      中国21

      巻: 58 ページ: 125-138

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] VR空間内での活動を経験記憶につなげる外国語教育2022

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ、小渡悟、大前智美
    • 雑誌名

      2022 PC Conference論文集

      巻: なし ページ: 199-202

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] メタバース空間における臨場感・没入感をともなう語学学習 ーMozilla Hubsを活用した大学の初級中国語授業における実践―2022

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ、小渡悟、大前智美
    • 雑誌名

      Computer & Education

      巻: 53 ページ: 125-138

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ATCS動機付けモデルに基づく学習意欲測定と授業改善の検討2022

    • 著者名/発表者名
      小渡悟
    • 雑誌名

      令和4年電気学会九州支部沖縄支所講演会

      巻: OKI-2022-05 ページ: 13-15

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] わたしのVR奮闘記2022

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ
    • 雑誌名

      大阪大学サイバーメディアフォーラム

      巻: 23 ページ: 9-10

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] メタバースの外国語教育への活用2024

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ
    • 学会等名
      常葉大学外国語教育支援センター長・有富智世研究室主催公開講座
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] メタバースで実現するユニークなタスク・ベースド・ラーニング:VRを活用した中国語初級授業の実践報告2024

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ
    • 学会等名
      e-Learning教育学会第22回研究大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] VRを活用した語学学習の学習意欲測定と授業改善の検討 ―沖縄・台湾交流授業における実践報告―2024

    • 著者名/発表者名
      小渡悟、渡邉ゆきこ、楊錦昌
    • 学会等名
      第55回サイバーワールド(CW)研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] VR教材開発体験セミナー2023

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ
    • 学会等名
      e-Learning教育学会夏季セミナー
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 学習支援システムの学習ログ分析2023

    • 著者名/発表者名
      小渡悟
    • 学会等名
      電気学会九州支部沖縄支所講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 多語系發音練習軟體與VR外語教學運用2023

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ
    • 学会等名
      (台湾)輔仁大學外国語文学部、日本語学系主催講演会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 擬實境在華語教學上的運用2023

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ
    • 学会等名
      (台湾)東呉大学外語文学系主催講演会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] メタバースプラットフォーム「ENGAGE」を用いた授業の試み2023

    • 著者名/発表者名
      大前智美、北岡千夏
    • 学会等名
      JACTFL第11回シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 高等学校におけるSTEAM教育導入をめざした情報科授業の実践2023

    • 著者名/発表者名
      山岡正和、首藤美也子、大前智美
    • 学会等名
      e-Learning教育学会第21回研究大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] メタバースで学ぶ中国語2023

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ
    • 学会等名
      e-Learning教育学会第21回研究大会基調講演
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] VR空間内での活動を経験記憶につなげる外国語教育2022

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ、小渡悟、大前智美
    • 学会等名
      2022 PC Conference
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 大学におけるメタバースを活用した語学学習の実践報告2022

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ
    • 学会等名
      国立情報学研究所主催「第58回大学等におけるオンライン教育とデジタル変革に関するサイバーシンポジウム」
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] VRを語学教室に2022

    • 著者名/発表者名
      渡邉ゆきこ
    • 学会等名
      2022オンラインラーニングフォーラム受賞記念講演
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [備考] VRで学ぶ中国語

    • URL

      https://sites.google.com/okinawa-u.ac.jp/e-learning-vr/vr

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
  • [備考] 多言語発音練習オンラインソフト「ST Lab」

    • URL

      https://sites.google.com/okinawa-u.ac.jp/e-learning-stlab/stlab

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi