研究課題/領域番号 |
22K00720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 獨協大学 |
研究代表者 |
浅岡 千利世 獨協大学, 外国語学部, 教授 (30296793)
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研究分担者 |
渡辺 敦子 文教大学, 文学部, 教授 (70296797)
中村 公子 獨協大学, 外国語学部, 教授 (70327013)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 外国語教育 / 教師教育 / 教師教育者 / 協働的コミュニティ / 振り返り / 質的研究 / リフレクティブ・プラクティス / コミュニティ構築 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は外国語教員養成に関係する教師教育者が自らの経験・信条・教育実践を振り返る個人としての省察と他者と協働して省察を行う専門家集団としての議論と対話を通して、新しい外国語教師像を明らかにし、その育成のために教師教育者が持つべき資質・能力の体系化と教える言語を超えての共通化を試みを行う研究である。外国語教師の養成を行う大学の教職課程を問題共有のための共同体として捉え、質的研究方法による事象理解と問題探索、外国語教師教育者のコミュニティ形成と教育実践の改善、さらには外国語教員養成の質の向上への貢献を主目的とする。
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研究実績の概要 |
外国語教師教育者は、経験や感情を共有したり、教師教育者としてのアイデンティティを交渉する場がないまま、個々にかつ孤独に教員養成を行なっていることが多い。そこで本研究は外国語教師教育者による省察を通して外国語教師教育の実践と外国語教師教育者の役割を明らかにすることを主目的として行なっている。特に初年度はオンラインジャーナルとフォーカスグループインタビューという2種類の質的研究手法を使用して、日本で外国語教師の養成に関わる教師教育者が対象とする言語を超えて教師教育実践を他の教師教育者と語り、批評し、省察を深めるための協働的コミュニティを構築することを試みた。そして、協働的コミュニティへの参加により教師教育者としての専門的アイデンティティがどのように協働して構築され、また再構築されるかを探った。その結果、コミュニティへの参加が、教育実践の振り返りと課題の共有を可能にし、その結果、教師教育の専門性の概念化と教育実践について影響したことがわかった。また、教育実践における課題やジレンマに対処するための解決法の理解につながり、外国語教師教育実践の改善に繋がり始めたことが明らかとなった。コミュニティ構築と並行して初年度に行ったのは、様々な外国語を対象とする外国語教師教育者へのインタビューの実施である。こちらは2年目に継続して行う予定で、その結果外国語教師教育者に必要な資質・能力のより明確なフレークワークを構築することを目的としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は英語とフランス語を対象とした教師教育者のグループからなるコミュニティでデータを収集し、分析結果については2年目の2023年7月にAILA World Congress 2023のシンポジウムでCo-constructing new professional identities through self-study research: Cases of foreign-language teacher educators in Japanというタイトルで発表予定である。その他に中国語、日本語を対象とする教師教育者への聞き取り行ったが、内容をさらに充実・発展させるために2年目は他の言語を対象とする教師教育者への聞き取りを継続して行う予定にしている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究計画通りデータ収集とその分析を行い、その内容を学会誌論文などで発表する予定としている。また外国語教師教育者に必要な資質・能力のより明確なフレークワークの構築と共有のために最終年度にはシンポジウムを行う予定である。
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