研究課題/領域番号 |
22K00731
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
志村 昭暢 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (60735405)
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研究分担者 |
萬谷 隆一 北海道教育大学, 教育学部, 特任教授 (20158546)
小野 祥康 北海道科学大学, 全学共通教育部, 准教授 (20880082)
白鳥 金吾 北星学園大学短期大学部, 短期大学部, 准教授 (40733689)
酒井 優子 東海大学, 国際文化学部, 教授 (40780218)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 授業分析 / リフレクション / COLT / 授業研究 / 英語 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では小学校・中学校・高等学校における英語授業をビデオに収録し,オンライン上で授業研究を行い,授業に関する示唆を大学教員が行うと共に英語授業のコミュニケーション志向性を明らかにすることができる授業分析手法である,Communicative Orientation of Language Teaching observation scheme (COLT)を用いた客観的な授業のリフレクションが行えるシステムの構築と検証を行う
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研究実績の概要 |
本研究では、「授業分析手法COLTを用いた英語授業のリフレクション手法の開発」を目指し、今年度は、小学校(3クラス)、中学校(4クラス)、高等学校(2クラス)の授業と、授業後の授業研究の収録を行った。また、オンライン上でCOLTの手法を用いて、それぞれの授業の特徴を明らかにし、授業者へのリフレクションをこれまでの授業研究の方法による研究者からの助言と、COLTによる授業分析の結果による振り返りの両方を用いたリフレクションを行った。2つの異なるアプローチによるリフレクションを行うことにより、授業者に対して授業の改善点を明確にすることができ、特に授業者の発話におけるL1(日本語)とL2(英語)使用の割合や、活動における話題制御の方法、授業における言語技能(4技能)の割合など、客観的な結果を示すことが、授業者にとって有益であることが示された。 研究成果の公表について、2023年7月23日に第23回小学校英語教育学会関西京都研究大会(京都教育大学)において、「授業分析の手法を用いた小学校外国語科と中学校英語授業の比較―同じ教員の指導観の比較を中心に―」として、8月20日には第48回全国英語教育学会香川研究大会(香川大学教育学部)において、「中学校英語授業における授業分析の手法を用いた教師へのリフレクションの方法」として口頭発表を行った。さらに、11月12日に北海道英語教育学会授業実践フォーラムにおいて、「英語授業分析の世界―授業分析でわかる教師・学習者へのリフレクションの方法―」というテーマの研究会を主宰し、授業分析に関するワークショップとして、「COLTによる英語授業分析の方法」、研究発表として、「協働学習型意思決定タスクにおける学習者の発話機能の分析」を行い、本研究課題のテーマである、英語授業分析を用いたリフレクションの方法についての研究成果を広めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
[2023年度] 「研究ステージ 2」 小学校・中学校・高等学校英語授業の授業研究法開発とその検証:研究ステージ1の手法を用いて,高等学校英語授業を加え,各校種3クラス程度の分析を行う。 授業撮影は小学校(3クラス)、中学校(4クラス)、高等学校(2クラス)の撮影が終了しており、中学校1クラスと高等学校2クラスについては、学習者への質問紙調査も行うことができた。特に、今年度は初任教師による授業を複数収録し、授業の特徴や改善点を示すことにより、今後の教師の成長へ本研究で開発したリフレクションの方法が寄与できることの検証を行いたい。また、昨年度までの授業分析とリフレクションに関する研究結果について、2023年7月23日に第23回小学校英語教育学会関西京都研究大会(京都教育大学)において、「授業分析の手法を用いた小学校外国語科と中学校英語授業の比較―同じ教員の指導観の比較を中心に―」として、8月20日には第48回全国英語教育学会香川研究大会(香川大学教育学部)において、「中学校英語授業における授業分析の手法を用いた教師へのリフレクションの方法」として口頭発表を行うことができ、参加者から多くのフィードバックを得ることができた。小学校英語教育学会においては、本研究の手法を用いた小学校教員向けの研修を行いたいという申出があった。また、全国英語教育学会においては、教職大学院における実習の評価に本研究の手法が応用できないかという示唆を得た。さらに、11月12日に北海道英語教育学会授業実践フォーラムにおいて、「英語授業分析の世界―授業分析でわかる教師・学習者へのリフレクションの方法―」というテーマの研究会を実施し、ワークショップと研究発表を行うことにより、授業研究の手法を広く小中高の英語教員や大学の研究者に周知することができ、今後の研究に繋がることが期待された。
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今後の研究の推進方策 |
[2024年度] 「研究ステージ 3」 授業研究法のオンライン研修講座の開設 今年度は本研究の最終年度として、これまでの授業分析の成果を用いたリフレクションの方法を用いたオンライン上の研修講座をCollaVOD上に開設し、授業分析の方法やリフレクションに対する参加者の評価について検証する。また、参加者からも授業に関するリフレクションを募り、授業分析の結果とどのような点が類似または異なっているかについても検証する。さらに、ベテラン教師と新任教師、あるいは教員養成課程の学生との授業の見方やリフレクション方法の違いについても検証したい。最後に、研究成果を小学校英語教育学会と全国英語教育学会で口頭発表を行うと共に、論文執筆も行い、成果を広く公表したい。
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