研究課題/領域番号 |
22K00740
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
清水 遥 東北学院大学, 文学部, 准教授 (20646905)
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研究分担者 |
星野 由子 千葉大学, 教育学部, 准教授 (80548735)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 英語教育 / 小学校 / 読むこと / 教科書 / 不安 / 情意 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,小学校外国語教育における児童の読む力の育成を検討するため,次の3つを検証する。(1) EFL環境である日本において,児童が日常生活の中で英語のリーディングマテリアルに触れる機会がどの程度あるのかを調べる;(2) 小学校の外国語学習に「読むこと」が加わったことで児童の動機にどのような影響があるのかを調べる;(3) 外国語科の学習において中心的な役割を担う教科書を東アジアの教科書や中学校の教科書との比較から調べる。
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研究実績の概要 |
日本では2011年に小学校外国語活動が必修化され,年齢が若く発達途上にある学習者にどのように英語を教えるのかという実証研究,実践報告が盛んに行われている。2020年には外国語が教科化され,従来の「聞くこと」,「話すこと(やり取り)」,「話すこと(発表)」に「読むこと」,「書くこと」が加わり,体系的な学習を行うこととなった。しかし,「読むこと」を実際にどのように指導していくのか,そのための学習環境や教材が整備されているのかといった学術的な問いは残されたままであり,児童の読む力を育成するための基礎となる実証研究の蓄積が不足している。また,英語学習に取り組む上で児童の情意面を考慮することは非常に大切であるが,英語で「読むこと」に関して児童がどのように感じているのか調査した研究はほとんど行われていない。 本研究の目的は,リーディング力の育成に影響を与えると考えられる要因の中から3つ(社会環境要因,学習者要因,教科書要因)に焦点を当て,日本の小学校段階における「読むこと」の育成に必要となる学習環境,児童の情意面に配慮した指導法,小中連携を目指したリーディング教材を提案することである。 2023年度は,学習者の情意面のうち,本研究で特に焦点を当てる外国語リーディング不安に関わるアンケート項目について精査を行った。年齢の若い学習者であっても理解可能なように平易な言葉に書き換えた小学生用アンケートの作成を行った。また,リーディング不安と合わせて扱う要因(英語熟達度など)について先行研究より検討を行い,使用するテストを選定した。教科書の調査については,教科書のテキスト化を行った。児童の家庭における英語学習環境のアンケート調査についても調査項目の精査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2年目の計画では,(1) 児童の外国語学習環境について先行研究で用いられているアンケート手法・項目を精査し,児童の学習環境についてのアンケートを作成・実施すること; (2) 児童の外国語不安および外国語リーディング不安に関する先行研究をベースにして,児童用アンケートを作成し,pilot studyを実施すること; (3) 韓国と中国の英語検定教科書をリーディングマテリアルとタスクの面から分析を行い,令和6年度に出版される日本の小学校外国語検定教科書と比較できるように準備を進めることの3つを行う計画であった。 (1) に関しては,おおよそアンケートに使用する項目の候補を集めることができた。また,使用許可が必要な項目については,研究使用の許諾を取った。(2) については,アンケートを作成し終わった。また,アンケートと共に実施するテストの使用に関して,テスト作成者に使用の許諾を取った。(3) に関しては,分析に向けて韓国と中国の英語検定教科書についてはテキスト化を行った。現在は,リーディングマテリアルの分析を行うために,テキストデータからリーディングに関連するところを抜き出し,データの整形を行っている。それぞれに進捗が見られたもののアンケート調査の実施まで至っていないため,やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の研究進捗状況を踏まえ,今後の推進方策は以下の3点である。 1.児童の英語学習環境についてのアンケートを完成させ,実施する。 2.児童の外国語リーディング不安に関する調査を実施する。 3.令和6年度4月から使用されている日本の小学校外国語検定教科書のテキスト化を行い,中国と韓国の英語検定教科書で使用されているリーディングマテリアルとの比較を行う。
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