研究課題/領域番号 |
22K00759
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
森山 新 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (10343170)
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研究分担者 |
山本 冴里 山口大学, 国際総合科学部, 准教授 (00634750)
李 暁燕 九州大学, 共創学部, 准教授 (70726322)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 東アジアの共生 / 日韓関係 / 日中関係 / シティズンシップ教育 / RFCDC / 民主的文化能力 / 東アジア / 第二言語教育 / 複言語・複文化教育 |
研究開始時の研究の概要 |
第二次世界大戦後、欧州協議会はシティズンシップ教育が育むべき能力を「民主的文化能力のための参照枠(RFCDC)」として具体化した。本研究では、このRFCDCが日中韓などの東アジアにおける外国語(複言語・複文化)教育に応用可能かについて考察する。すなわち、東アジアがともに生きるためには、どのような「民主的文化能力」が必要か、またそうした能力はどのような外国語教育を行うことで育むことができるのか、理論と実践の両面から考察する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、東アジアがともに生きるための「民主的文化能力を育む外国語教育のあり方」を、半世紀をかけて共同体建設に至った欧州の事例を参考に模索することである。統合欧州が導き出した答えの1つは「複言語・複文化教育を通じ国家や文化を超えたシティズンシップを育むこと」であった。本研究では欧州協議会が具体化した「民主的文化能力のための参照枠(RFCDC)」が「東アジアにおける外国語(複言語・複文化)教育」に応用可能かを具体的実践を通して考察することを目的としている。即ち東アジアがともに生きるためにはどのような「民主的文化能力」が必要か、またそうした能力はどのような外国語教育を行うことで育めるのか、理論と実践の両面から考察する。 本研究は「複言語・複文化主義に基づいたシティズンシップ教育としての日本語教育」(基盤研究C)を発展的に継続している。これまでは東アジア全体を対象にしながらも、結果として日韓を中心とした研究・実践にとどまり、日中をはじめ東アジア全体へ拡大する上で課題が残った。従って本科研では日韓を対象とした研究・実践は維持しつつ、その成果を特に日中へと拡大、東アジア全体の和解と共生に繋げたいと考えている。またRFCDCをシティズンシップ教育の評価尺度としての採用、東アジアの言語教育のあり方を模索する。 そのため、初年度はこれまでの日韓を対象にした研究成果をまとめ、書籍などを執筆、発表した。日中の対立の根本原因を探るべく日中関係が悪化する18世紀以降の中国の歴史、政治、思想などについて文献調査を行った。同時に中国人を対象にAutobiographyを書いてもらい、それをもとに中国の人たちがどのように自身のアイデンティティを構築し、どのように対日イメージを形成、変化させてきたか研究を行った。 またコロナ禍で実施できずにいた北東アジア言語教育研究会第2回会合を韓国で開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
同じ研究グループで実施してきた、本研究の先行研究である「複言語・複文化主義に基づいたシティズンシップ教育としての日本語教育」(基盤研究C)に関する成果のまとめと発表が、コロナ禍のために終了しきれずにおり、それをまず総括することが優先と考えたため本科研研究は遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
本来は日韓で展開してきたような対話型の交流を通じて過去の対立の克服と和解の道を模索するシティズンシップ教育実践(複言語・複文化教育プログラム、日韓学生フォーラム、日韓合同国際遠隔授業など)を行うことが望ましいが、昨今の日中を取り巻く政治的な事情ゆえに、それを対面、もしくは遠隔で実施するにはさまざまな障害が残されている。そのため、それに代わるものとして、初年度に引き続き、日中の対立の根本原因を探るべく、日中関係が悪化していく18世紀以降の中国の歴史、政治、思想などについての文献調査を幅広く行ったり、中国人を対象にしたAutobiographyの蓄積を継続し、それをもとに中国の人たちがどのように自身のアイデンティティを構築し、どのように対日イメージを形成、変化させてきたか、等についてのデータを集め、それらを分析することで、日中間に横たわる歴史的対立の根本原因を探ることを目指す。 また、RFCDC(民主的文化のための能力についての参照枠)を積極的に活用しながら「東アジアがともに生きるための民主的文化能力を育む」ことを可能にするための実践研究を継続、発展させ、その成果を踏まえ、東アジアがともに生きるために必要な民主的文化のための能力とはどのようなものかを実証的に考察する。 この他、北東アジア言語教育研究会の第3回会合を台湾で開催し、北東アジア地域の言語教師ネットワーク作りを行い、東アジアのシティズンシップ教育に対し言語教育または言語教師がどのような貢献を成しうるのかについて考察する。
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