研究課題/領域番号 |
22K00805
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 大阪女学院大学 |
研究代表者 |
山本 淳子 大阪女学院大学, 国際・英語学部, 教授 (30372832)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ICT / 協同学習 / TOEIC / 英語学習コンテンツ / モバイルテクノロジー / 学習意欲 / 英語学習アプリ / コンピュータ支援言語学習 / CALL / 動機づけ |
研究開始時の研究の概要 |
英語教育におけるICT(Information and Communication Technology)の中でもMALL (Mobile Assisted Language Learning) に焦点を置き、学生にとって身近で"スキマ時間" を利用して学べるスマートフォンやタブレットを利用した英語学習コンテンツを利用しそれによる学習面や動機づけへの効果をねらう。コンテンツは モバイル機器の特性を最も生かせる語彙・文法問題を中心とする。学生の動機づけをはかるため、TOEICの問題形式とする。実施にあたり学生の協同学習の要素を取り入れ、英語学習アプリへの投稿を促し意欲の向上を目指す。
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研究実績の概要 |
山本の担当クラスで行っている語彙学習の一環で学生に英語学習投稿アプリコンテンツの例文を作成させた。協同学習の際、オンライン辞書を使わせたグループと、機械翻訳を使わせたグループがあったので、今後の研究の参考にするため、初期スキルと時間をおいて計測した場合のスキルがトレーニング方法によって異なるかどうかを調べた。この実践に基づき質的・量的研究を行い4月と9月に研究発表を行った。一回目の実践では機械翻訳(MT)で学習させたグループの方が英語のスコアが高くなる傾向がみられた。ライティングの前後で有意な差は見られなかったが、10人中1人のみ時間をおいたテスト(一週間後)でスコアが低下していた(1人は変化なし、他の8人はスコアが向上)ことから、MTで学んだことが定着しているのではないかという予測を立てた(4月の学会発表)。人数が少なかったため参加者を100人程度に増やし実践を続け、その結果を公表した(9月の学会発表)。 統計的にはどちらの指導法も有意にスコアを伸ばさなかった。 次に、2回目の実践ではトレーニング方法について、初期の英語力とトレーニング前後の英語力(前後差)の相関を調べた。その結果、オンライン辞書トレーニング法では、初期ライティングスキルとトレーニング前後の差の間に有意な負の相関があることがわかった。これは、初期のライティングスキルが低い参加者ほど、機械翻訳ではなく、オンライン辞書トレーニングを経た後に大きな改善を示す傾向があることを示唆している。11月に質的研究の成果をまとめCALL関連の学会に論文を投稿し現在審査を待っているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
問題の難易度・間違いやすい問題の分析がまだ終わっていない。昨年から引き続き、Google ClassroomでTOEIC 教材作成グループメンバーを募り、クイズを出し正解率を図り各文法項目についての正答率を出している。そこからレベル別に解答の選択肢を作っているところである。次にテストの形式を整え文章と解答の選択肢を、デジタル形式でテスト形式にまとめた。その時に指示と採点システムを含める。テストの効果を振り返り、今後のために必要な調整を行った。Quizlet(quizlet.com)とKahoot!(kahoot.com)などを参考にユーザーフレンドリーなインターフェースと、TOEICテストに似た多肢選択問題など、クイズをカスタマイズするための様々な機能やインタラクティブなクイズやゲームを作成できるプラットフォームを目指し、研究協力者と調整を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
アプリが完成したらGoogle Classroomと連動させる。勤務する研究機関では学習支援システムがGoogle Classroomであるため管理がしやすく効率が良い。これまでTOEICの文法・語彙問題のアプリを目指していたが、協同学習において、機械翻訳・オンライン辞書を利用したライティングの学習効果についての研究を行い、その効果が確認できたため、文法・語彙問題に加え、ライティング問題も増やすこととした。
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