研究課題/領域番号 |
22K00812
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
伊達 正起 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 教授 (30259858)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 発話タスク / タスク繰り返す練習 / 開いたタスク / テスト時のタスクタイプ / 練習時に使用する言語 / 流暢さ / 英語の繰り返し / 日本語使用した繰り返し / 練習時の学習者の意識 / アンケート調査 / 同じタスクを繰り返す練習 / タスクタイプの影響 / 練習効果を高める手立て |
研究開始時の研究の概要 |
発話タスクを繰り返す練習により学習者の発話能力が向上し、初めてのタスク遂行時にもその効果が現れるとする研究がある一方、タスク繰り返し練習の効果は練習前と同じタスク遂行時のみ生じるとする研究もある。こうした主張の違いの原因として、練習で扱う繰り返しのタイプ(同じタスクの繰り返し・手続きの繰り返し)以外に、練習で使用するタスクのタイプ(閉じたタスク・開いたタスク)が考えられる。本研究では、タスクを繰り返す練習が発話能力の向上にもたらす効果に関してタスクタイプがどのように影響するのか、そして、その練習効果を高めるためにはタスクタイプに応じてどのような手立てが有効であるのかについて調査する。
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研究実績の概要 |
大学1年生を参加者とする2つの実験群に対し、同じトピックについて2回発話するというセッションを1週間毎計4回与えた。各セッションにおいて、グループ1は日本語での発話後に英語による発話を行い、グループ2は、英語での発話後に英語による発話を行った。そして、閉じたタスク(絵描写タスク)と開いたタスク(トピックタスク)の両方をテスト時に使用し、事前テスト(1回目のセッションの1週間前)と事後テスト(最後のセッションの1週間後)において学習者の発話がどう変化しているのか調べた。また、4回目のセッションにおいて、両グループの英語の発話に違いがあるのかについても調べた。流暢さに関する4つの指標(ポーズの長さ・ASユニット間ポーズの長さ・ASユニット内ポーズの長さ・流暢なランの長さ)について分析した結果、以下のことがわかった。 1)練習時において、両グループ間の流暢さに差はなかった。2)ポーズの長さに関して、両方の実験群が絵描写タスクにおいて短くなった。3)ASユニット間ポーズの長さに関して、比較群を含むすべてのグループが絵描写タスクにおいて短くなった。4)ASユニット内ポーズの長さに関して、グループ2が絵描写タスクにおいて短くなった。5)A流暢なランの長さの長さに関して、比較群を含むすべてのグループが絵描写タスクにおいて短くなった。 これらの結果より、開いたタスクを繰り返す練習が学習者の言語知識の手続き化に部分的に有効であることと、その有効性は、タスクタイプにより異なる一方で、練習時に使用する言語間では部分的に異なることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りの実験ができている
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今後の研究の推進方策 |
閉じた発話タスクを用いた繰り返す練習を学習者に与え、その練習を行うことで学習者の発話が練習前と比べて、どのように変化するのかについて調査する。そして、練習時のタスクタイプや練習時の使用言語がどのような影響を及ぼすのかについて調査を進める。
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