研究課題/領域番号 |
22K00823
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
川村 晶彦 成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (60407616)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 語用論的失敗 / 笑い / ジョーク |
研究開始時の研究の概要 |
近年、ジョークとコミュニケーションに関する研究も盛んになり、日本人英語学習者と英語話者のコミュニケーションにおいては、特定の種類のジョークによって深刻な語用論的失敗が生じる可能性が示唆されている。語用論的失敗は単なるコミュニケーションの不成立というだけでなく、相手の人格の否定や特定の民族、人種に対するステレオタイプさえ形成しかねないという危険性も指摘されており、異文化理解の重大な障壁となりかねない。本研究は、質的・量的アプローチによって、日本人英語学習者と英語話者間のジョークに起因する語用論的失敗を検証し、異文化理解の障壁を減らすための提言を目指すものである。
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研究実績の概要 |
令和4年度は文献精査と予備調査の実施を予定しており、その2つに関してはどうにか終えることができた。ただし、コロナ禍におけるオンライン授業から対面授業再開の過渡期ということもあり、様々な雑事に追われることも多く、完全に満足できる結果とは言えない状況であったと認めざるを得ない。予備調査に関しては、研究代表者が本務校で担当する異文化間コミュニケーション論Iの受講生(学部2-4年生)を対象として、101名の学生(女子62名/男子39名)にアンケート踏査を実施し、インタビューによるフォローアップも10名の学生(女子7名/男子3名)に行うことができた。加えて、英語話者の教員男女各1名にも追加のインタビュー調査を行うことができた。しかし、インフォーマントの人数的にはもう少し確保したいところであった。さらに、インタビューに関しては対面で行うことが難しく、ZOOMを利用することとなったが、笑いの好みと人格評価の関連というデリケートな価値判断も関わる研究対象であるだけに、対面でもう少し詳しく意見を聴取することが可能であればよりよい充実した結果を得られたかもしれない。一方で、現時点での暫定的調査結果を「笑いに起因する語用論的失敗について-教室での日英語話者間のやり取りを例に」という口頭発表にまとめ、日本笑い学会第29回大会(2022年8月27日)で発表することができた。途中経過の公表は令和5年度以降を計画していたため、この点は想定以上の成果があったとも言えるであろう。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述の通り、令和4年度はコロナ禍におけるオンライン授業から対面授業再開の過渡期ということもあり、様々な雑事に追われることも多かったが、予備調査の暫定的調査結果ながら日本笑い学会第29回大会(2022年8月27日)で発表することができた。途中経過の公表は令和5年度以降を予定していたが、初年度にどうにか学会発表までこぎつけることができたのは幸いであった。
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今後の研究の推進方策 |
予備調査のインフォーマント数は、あくまでも予備調査としては十分なものであったが、本調査では少なくともフォローアップのインタビュー調査に関して、より多くのインフォーマントの確保が必要であると考えられる。したがって、令和5年度以降に予定されている本調査では十分な数のインフォーマントの確保にも努めたい。国内の各大学もコロナ禍の制限を解除し始めている状況であるため、十分に達成可能であろう。また、対面でのインタビュー等についてもやりやすくなるのではないかと期待している。
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