研究課題/領域番号 |
22K00835
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 富山高等専門学校 |
研究代表者 |
青山 晶子 富山高等専門学校, その他部局等, 教授 (40231790)
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研究分担者 |
亀山 太一 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (60214558)
武田 淳 仙台高等専門学校, 総合工学科, 特命教授 (60270196)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 理工系英文 / 機械翻訳 / 高専 / 技術英文 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、研究代表者が制作した私家版テキスト「高専生が無理なく学べる理工系英文ライティング - 英訳のプロセスを可視化して、自分で考えて英文を書くトレーニング」(全98頁。基盤研究(C)17K02963の研究成果)を改訂し、e-learning教材化することによって、高専間での共有を目指すものである。 研究は、高専生向けの教科書などの出版をはじめ、これまで複数の共同研究を行ってきた他高専の教員2名を研究分担者とする3人体制で行う。 研究代表者は、全体総括およびテキストの改訂とe-learning教材化を担当し、分担者2名は、授業モデルの開発と教材の共有方法に関する研究を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、卒業後はグローバルエンジニアとしての活躍が期待される高専生に、機械翻訳(テキストの自動翻訳)の適切かつ効果的な活用方法を習得させ、技術英文の書き手としての自立を支援するための教材を開発することを目的とする。 初年度は、おもに機械翻訳リテラシーの構成要素の検討と授業実践を通じた文レベルの英訳技能向上を目的とする教材の素材蓄積を行った。研究成果は、令和4年度全国高専フォーラムオーガナイズドセッションで発表した。発表内容は、機械翻訳活用の鍵となるエディットについて、専攻科1年生を対象とする研究発表要旨の英訳授業における指導実践例の報告である。エディットには、入力和文を修正する「プリエディット」、出力英文を修正する「ポストエディット」、出力英文から入力和文の問題点を推定しプリエディット済みの和文を再修正する「バックエディット」があるが、出力英文の品質に最も大きな影響を与えるのは、プリエディットの技能である。そのため、授業ではプリエディットに重点を置いて指導した。プリエディットの指導では、原文の意図の確認に続き、英文に対応する文の構成要素を確認させ、文法構造が明確な日本語を作成させるという一連の作業を、和文原稿の全文に対して行わせた。ポストエディットの指導では、出力英文の逆訳和文をもとに、文法構造や語用の確認をさせた。両言語の間を何度も往復するエディット作業を通じ、学生は「機械が翻訳しやすい文」を書くコツを体得し、英文の文法的な正しさを評価する際の補助ツールとしての活用方法を修得した。また、エディットによってブラッシュアップされていく過程で作られた文は、適用した作業の内容とともに、文レベルの英訳技能向上を目的とする教材の素材として蓄積した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により、対面での会議がかなわず、素材英文の十分な検討を行うことができなかった。さらに、エディットが機械翻訳リテラシーの根幹をなす技能であることに間違いはないが、翻訳等価性や文体、両言語における語用論に対する理解など、「翻訳そのもののリテラシー」について、どの程度(範囲)まで含めるべきかについても、検討する必要が生じてきたため。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、「パラグラフレベルでの英文構成力向上を目的とする教材」の開発に着手し、文法的に正しいだけではなく、英文として「通りの良い文章」を書くために必要な機械翻訳の活用技能の検討を行う。機械翻訳を活用して通りの良い英文を作成するには、パラグラフ全体の構造を意識した高度なポストエディット技能が必要になる。文法的な正確さを目標に行う「ライトポストエディット」に対し、「フルポストエディット」と呼ばれるこの技能を、高専生に修得させるためには、「英文パラグラフの視点から、和文原稿を評価する技能」と「当該の文脈に照らして、より適切な英文を選択する技能」を向上させるための明示的な指導が不可欠である。2つの技能に焦点を当てたのは、英文を書き慣れていない高専生にとっては、それ自体は問題のない日本語の文章であっても、英訳されたものはパラグラフとしての要件を満たさない場合があることや、「最適な英文」の選択は、その文のパラグラフ内の役割によって判断すべきであることは、教えられないと理解することが難しいと考えたためである。 また、上述の技能を向上させるために適切な素材を蓄積し、客観的な事実の正確な伝達に加えそれを「わかりやすく伝える」英文作成能力の向上のための教材を開発する。研究成果は、研究グループの活動拠点である全国高等専門学校教育学会(COCET)や全国高専フォーラムなどで発表する。
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