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19世紀後半の北海道・千島沿岸を中心とするラッコ・オットセイ猟に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K00868
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03020:日本史関連
研究機関札幌学院大学

研究代表者

山田 伸一  札幌学院大学, 人文学部, 教授 (30291909)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
キーワード海獣猟 / 開拓使 / 水産資源 / 毛皮利用 / 北太平洋 / 千島列島 / 海獣 / 狩猟 / 生物資源管理
研究開始時の研究の概要

18~20世紀初めにかけて太平洋北部の海域において英国(現在のカナダ)・米国など欧米諸国と日本の船がオットセイとラッコを対象に狩猟活動をおこなった。これらのうち、19世紀後半の北海道・千島・樺太と東北地方太平洋岸を中心とした地域について、開拓使による直営の狩猟や欧米狩猟船の取締り、海難事故を契機とした欧米狩猟船と沿岸地域住民との接触、先住民族との関わりなどについて実態を解明する。

研究実績の概要

18世紀から20世紀初めにかけて太平洋北部の海域において英国(現在のカナダ)・米国など欧米諸国と日本の船がオットセイとラッコを対象に狩猟活動をおこなった。これらのうち、本研究は、北海道立文書館が所蔵する開拓使文書やそれに続く三県一局期の公文書を主な史料として、19世紀後半の北海道・千島・樺太と東北地方太平洋岸を中心とした地域を対象とした研究をおこなう。本年度は主に次の2点について作業を進めた。
1)開拓使根室支庁がエトロフ島において実施した開拓使直営のラッコ猟について、船や作業小屋など設備や銃器などの調達状況、事業に関わった官員の動向や猟夫の出身地、作業の実態、猟夫の死傷に対する開拓使の対応などについて文書の分析を進めた。
2)エトロフ島で猟獲したラッコ皮がどこに送られていくかについて文書の分析を進めた。函館に送られてそこで贈進や払下げがされるものが一部あるほかは、開拓使東京出張所に送られていること、東京出張所からは多くがロンドン市場への委託販売に回されるが、一部は清国やロシア市場への試売も行われていること、海外から来日した政治家への贈進やお雇い外国人・国内政治家・開拓使官員への払下げも見られること、などが明らかになる見通しである。
それらのほか、三県一局期の文書の一部を抜き出した調査を行って、開拓使や農商務省による海獣猟規制に関する制度の模索状況、エトロフ島以外の島々へのラッコ猟の展開についての検討状況などについての史料の所在状況の概要を把握し、今後の作業を進めるための基礎的な見通しを得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

主要な検討対象である北海道立文書館所蔵の公文書については、前年調査をおこなった時期の後、すなわち1876から80年頃までの開拓使文書の調査を実施し、さらにこれに続く三県一局期の文書の一部の調査を進めている。なかでも今年度は、開拓使が直営で実施したラッコ猟について、設備の具体的な内容、現場で作業に従事した人々の出身地や作業の実態、収獲したラッコ皮の送付、贈答、売却の状況などについて具体的な文書の分析を進めつつある。以上から、おおむね順調に進展していると判断する。

今後の研究の推進方策

開拓使文書とそれに続く三県一局期の文書について内容分析に重点を置いた作業を進める。特に、択捉島におけるラッコ猟が不振傾向になった状況下での開拓使や農商務省北海道事業管理局の事業方針の立案過程、開拓使が猟獲したラッコ皮の海外市場への売り込み状況、外国要人やお雇い外国人へのラッコ皮の贈進や売払いの実態とその意味などに重点を置く。外交文書について、これまで集積した開拓使文書との照合を引き続きおこない、日本の外務省と開拓使の外国狩猟船に対する対応についてまとめることを目指す。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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