研究課題/領域番号 |
22K00869
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 神奈川県立歴史博物館 |
研究代表者 |
寺西 明子 神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (20882301)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 甲州道中 / 与瀬宿 / 小原宿 / 合宿 / 村落 |
研究開始時の研究の概要 |
甲州道中小原・与瀬宿(現神奈川県相模原市緑区)は、難所小仏峠越えに向かう下りの継送りについて与瀬宿が担当し、反対に上りの吉野宿へは小原宿が請け負う片継体制をとる「合宿」という関係にあった。本研究では、両宿の成立や宿駅業務について明らかにすることで甲州道中の宿駅研究に資する。合宿という形態は宿駅を取り巻く環境の影響を受けて形作られたと仮定し、与瀬村に関する在方の資料から村落と宿場の関係を考察することで、合宿という形態の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、甲州道中小原・与瀬宿(現神奈川県相模原市緑区)両宿についてその成立や宿駅業務について明らかにすることで甲州道中の基礎的な研究に寄与することを目指すものである。また、両宿がとる合宿という宿駅の形態について、宿駅制度そのものだけではなく村落などの宿駅を取り巻く環境からその実態を明らかにすることを目的としている。宿駅としての基礎的機能を明らかにし、宿駅と村落、宿駅と外的環境の関係を整理したのち、基礎研究を踏まえたうえで他の宿駅と比較を行いながら「合宿」形態の成立と変化を考察する。 研究の二年目である令和5年度は、昨年度に引き続き村落としての与瀬村、および小原・与瀬両宿の基礎的情報の蓄積に主眼を置いて行った。具体的には主に神奈川県立歴史博物館所蔵坂本家文書について、研究協力者である根本佐智子氏とともに、目録作成、資料撮影、翻刻作業を進めた。加えて、昭和27年に明治大学文学部史学科日本史研究會によって実施された与瀬宿坂本家文書調査成果との比較検討を行った。 また、研究代表者所属機関常設展示室において「トピック展かながわと甲州道中」を開催し、研究成果の一部を来館者に公開した。神奈川県域の甲州道中四宿(小原、与瀬、吉野、関野)の宿場としての運営や、明治5年に陸運会社に転換する様子を展示すると同時に、村落としての与瀬村の基礎的情報を示し、宿場・村落の両方の側面を紹介した。相模原市文化財課の協力を得て小原宿本陣の紹介も行うことができたのも本研究の一成果といえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
他機関の資料調査を実施するにあたり、先方の都合上調査日程が調整できないことがあった。令和6年度は、前年度から予定調整を行ってた関係性があるため滞りなく実施できる。
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今後の研究の推進方策 |
令和4、5年度を通じて実施した与瀬・小原宿資料の整理・撮影の成果を所属機関データベースに反映し、常設展示室を活用した展示によって公開する。与瀬・小原宿資料の調査から神奈川県内四宿に調査対象を広げ、合宿機能の比較検討を開始する。
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