研究課題/領域番号 |
22K00891
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒木 裕行 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (70431799)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 預人 / 対馬藩 / 柳川事件 / 弘前藩 / 江戸幕府 |
研究開始時の研究の概要 |
研究目的:17世紀終盤から18世紀初頭における弘前藩の預人を分析する。預人は幕府に処罰され、藩に預けられていた人物であり、それに関わる幕府と藩との交渉、赦免後の預人が弘前藩で果たした政治的役割を解明し、近世中期の幕藩関係の構造を明らかにする。
研究方法:①弘前藩の作成した史料、②弘前藩預人の柳川調興に関わる対馬藩の作成した史料を分析し、赦免前・赦免後の預人の弘前藩における行動および赦免をめぐる藩の動きを政治史的視点から解明する。預人柳川調興の赦免を巡る対馬藩の幕府・他藩との交渉についても分析する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、17世紀終盤から18世紀初頭における弘前藩の預人を分析することである。預人は江戸幕府から処罰を受けて、各藩に預けられていた人物であり、それに関わる幕府と藩との交渉、赦免された後の預人が弘前藩において果たしていた政治的役割を解明し、それによって近世中期の幕藩関係の構造を明らかにする。 上記目的のため、2022年度は、弘前藩預人の柳川調興に関わる対馬藩の作成した史料(「江戸藩邸毎日記」・「国元毎日記」など)のうち、東京大学史料編纂所が所蔵している史料を調査・分析した。上記史料は、それぞれ対馬藩江戸藩邸・対馬藩国許で作成された役所日記であり、幕府・他藩との外交交渉に関する記載が多い。両日記をはじめ関連する資料などを分析し、預人柳川調興の赦免を巡ってどのような働きかけを行っており、そこにどのような政治的意図があったのかを検討した。なお「江戸藩邸毎日記」・「国元毎日記」は非常に分量の多い史料であるため、一部分の調査に留まっている。また上記史料は史料編纂所のデータベース上でデジタル画像が公開されているものの、デジタル画像では不足する内容を確認するため原本も利用しながら調査・分析を行っている。 また、弘前藩の作成した史料である「弘前藩庁日記」のうち、研究代表者が今科研の開始以前に予備的に調査済みであった部分について、再度分析を行い、2023年度に行う予定の調査に向けた準備を行った。。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
元々の計画では、「弘前藩庁日記」(弘前市立弘前図書館所蔵)、「対馬宗家文書」(長崎県対馬歴史研究センター所蔵)・「宗家史料」(東京大学史料編纂所所蔵)の調査・分析を実施する予定であったが、「宗家史料」に含まれる「江戸藩邸毎日記」・「国元毎日記」だけ調査・分析に注力した。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に引き続き史料編纂所所蔵宗家史料を分析するとともに、「弘前藩庁日記」(弘前市立弘前図書館所蔵)などの調査・分析を実施し、それらの成果を用いて預人についての検討を行う。
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