研究課題/領域番号 |
22K00966
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
岩崎 周一 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (60452041)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ハプスブルク君主国 / 複合君主政 / 諸身分 / 近世ヨーロッパ / 議会 |
研究開始時の研究の概要 |
ヨーロッパ近世史における近年の研究動向と軌を一にして、ハプスブルク君主国史研究においても、絶対主義の再考と複合君主政への注目を軸に、国制・政治社会史の刷新が進んでいる。こうした動向を踏まえ、本研究は、マリア・テレジア期のハプスブルク王権が国家を構成する諸地域の代表たる諸身分との間に構築した関係を分析することを目的とする。具体的には、1740年代末と1760年代前半に実施された二度の国政改革と七年戦争に焦点を当て、領邦下オーストリアを中心に、王権と諸身分がどのような国家観や現状認識のもとに折衝を行って合意形成を図り、国家形成に携わったのかという問題を検討する。
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研究実績の概要 |
2024年2月19日から3月8日まで、オーストリア共和国の首都ウィーンにあるオーストリア国立文書館および同図書館、そして下オーストリア州の州都ザンクト・ペルテンにある下オーストリア州立文書館において、18世紀中葉のハプスブルク君主国における王権と諸身分の関係に関する諸史料の調査をおこなった。 昨年度の調査において、王権が諸身分の長たる領邦長官の選任や領邦議会の開会方式の簡略化などにより、諸身分の勢力の弱体化を図っていたことが明らかになったが、本年度に新たに検討した諸史料から、それらを裏付ける記述などを複数発見することができた。また、王権が諸身分に加わる人物の決定にも深く関与しようとしていたこと、そして従来の特権・慣習に加え、近年の約定に違反する行為にもあえて手を染めていた実態も明らかにできた。ただし、このような王権の姿勢は、当時指折りの重臣であったフリードリヒ・ハラッハという人物の死がきっかけであったこと、そしてこのハラッハが没する前までは、王権は諸身分に対し、むしろ妥協的な姿勢をとっていたことも明らかになった。 しかしこのような王権の高圧的な姿勢は、七年戦争の勃発によって諸身分の協力が必要になると、転換を迫られるようになる。また諸身分は戦争の勃発を理由として負担の拡大を図る王権に対し反発する姿勢を示し、両者の関係は七年戦争という国難を前にしても容易に改善されないほど悪化していたことが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
オーストリアに赴き、三週間にわたって史料の調査に従事することができた。しかし、学務の都合上致し方ないところもあるが、三週間という期間は十分とは言えず、検討を予定していた諸史料のすべてに目を通すことはできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度も、2025年2月から3月にかけてオーストリアに渡航し、史料調査に従事する。また本年度の調査の結果から、上オーストリア州の州都リンツにある上オーストリア州立文書館が所蔵する史料を調査する必要が出てきたことから、2024年度の研究調査においてはリンツ訪問も実施することとなる。
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