研究課題/領域番号 |
22K01051
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
米家 志乃布 法政大学, 文学部, 教授 (30272735)
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研究分担者 |
関戸 明子 群馬大学, 共同教育学部, 教授 (50206629)
荒又 美陽 明治大学, 文学部, 専任教授 (60409810)
福田 珠己 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (80285311)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アート / 地理空間 / 近現代日本 / メディア表象 / パブリックアート / 近代日本 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、近代日本におけるアートと地理空間の関係に着目し、(1)メディアが表象する景観/風景と(2)パブリックアートが組み込まれた空間の体験を分析し、都市と地方の住民/訪問者の視点から、アートの地理空間が流通し、深化・拡大して人々に影響を与えることを論じる。さらに、明治・大正期の急激な西洋化・近代化のなかで、都市と地方の両方において、人々がモダンな景観/風景だけでなく、江戸時代からの伝統的な景観/風景も再発見したことを、本研究は明らかにする。
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研究実績の概要 |
本年度は、アートと地理空間におけるメディア表象とパブリックアートの空間について知見を深めることを目的として3度の現地見学会を行った。2022年5月28日~30日の北海道におけるアート関連施設の見学会では①ウポポイにおける慰霊施設と国立アイヌ民族博物館の展示②モエレ沼公園③北海道立近代美術館での羽生輝の企画展④札幌芸術の森にある野外美術館を見学した。2022年12月26日~27日の大阪では①北加賀屋のパブリックアート展示②西成地区の壁アート③星野リゾートOMO7大阪④御堂筋彫刻ストリート⑤大阪中之島美術館のGUTAI展を見学した。2023年3月25日の東京では①新宿SOMPO美術館のブルターニュ展②新宿アイランドのパブリックアート展示③東京都庁議会前の銅像群④十二社熊野神社⑤新宿中村屋美術館の企画展を見学した。 これらの見学会を踏まえて、都市と地方、中央と辺境という地理的空間の特性を踏まえつつ、2022年6月4日のオンライン研究会、2022年8月4日のオンライン研究会、2022年12月26日の対面ミーティング、2023年3月25日の対面ミーティングの計4回のミーティング・研究会において、それぞれの風景/景観におけるメディア表象やパブリックアート空間の特徴について議論した。 また、夏期休暇等を利用して、各自で文献収集や現地調査を行い、それぞれの史料や対象について研究を進展させた。米家は、東京名所を描いた浮世絵風景画に関する文献史料収集および東京・京都における浮世絵板元の調査を行った。関戸は、群馬県・妙義山の絵葉書収集を行い、メディア表象とツーリズムの関係について考察した。福田は、羽生輝の絵画に描かれた道東の風景に関する文献収集と現地調査を行った。荒又は、札幌出身の彫刻家・本郷新の銅像制作および北海道開拓記念塔の調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画の段階では、現地見学会は、北海道のアート関連施設のみの計画であった。しかし、研究会での議論をすすめていくうえで、大阪や東京の現地見学も行う必要性がでてきたため、合計3回にわたる研究メンバー全員での見学会を実施することができた。それにより、アートと地理空間に関わる知見が深まったといえる。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度の成果を踏まえ、2023年度は、ミラノで行われる国際地理学会「The Ocean and Seas in Geographical Thought IGU Thematic conference」2023年6月6日~7日において、研究分担者の福田が羽生輝の風景画について報告予定である。また、2023年11月26日に東京で行われる人文地理学会において、メンバー全員による「アートと地理学」に関するセッションを組み、各自研究発表を行う予定である。
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