研究課題/領域番号 |
22K01062
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
外枦保 大介 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (70581669)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 進化経済地理学 / 経路発展 / 産業地域 |
研究開始時の研究の概要 |
進化経済地理学は、関連的多様性や地域レジリエンスという「一般ダーウィニズムアプローチ」と、地域の成長経路やロックインに関する「経路依存性アプローチ」に大別できる。このうち後者に関連する「経路発展」の議論が、2010年代中盤以降に欧米で盛んであり、この新たな概念や分析手法を用いた研究に着手したい。この「経路発展」とは、経路形成、経路輸入、経路多様化、経路拡張、経路のアップグレードを総称するものである。 本研究では、進化経済地理学の議論を踏まえて、経路発展メカニズムの分析をすることにより、日本および海外の産業地域の国際間比較を行いながら、産業地域の進化過程モデルを構築することを目的に実施する。
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研究実績の概要 |
進化経済地理学は、関連的多様性や地域レジリエンスという「一般ダーウィニズムアプローチ」と、地域の成長経路やロックインに関する「経路依存性アプローチ」に大別できる。このうち後者に関連する「経路発展」の議論が、2010年代中盤以降に欧米で盛んであり、この新たな概念や分析手法を用いた研究に着手したい。この「経路発展」とは、経路形成、経路輸入、経路多様化、経路拡張、経路のアップグレードを総称するものである。 本研究では、進化経済地理学の議論を踏まえて、経路発展メカニズムの分析をすることにより、日本および海外の産業地域の国際間比較を行いながら、産業地域の進化過程モデルを構築することを目的に実施する。 本研究では、第1に、方法論的枠組構築のために、進化経済地理学の理論的成果とその課題の解明を目指す理論研究を行う。第2に、産業地域の経路発展に関わるフィールドワーク調査を行う。 2023年度は、文献精読・海外でのフィールド調査を精力的に進めるとともに、学会発表を行った。学会発表では、進化経済地理学の近年の理論的な研究動向を報告した。まず、進化経済地理学の特徴を整理するとともに、これまでの研究動向として、経路依存性アプローチ、一般ダーウィニズムアプローチ、複雑系アプローチという3つがあり、それらの近況を報告した。また、地域レジリエンスの議論として、地域レジリエンスの類型化や、ショック-スローバーン、適応-適応力の議論、地域レジリエンスに影響する諸要因、地域レジリエンスに関する実証研究とその課題を報告した。さらに、経路創造の議論として、エージェンシーへの注目やトランジション研究の受容と展開、経路変化の類型化について報告した。これらの議論を踏まえて、企業城下町の事例研究を紹介した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、(1)経路発展概念の可能性と課題を検討する理論研究と、(2)海外においてフィールドワーク調査を実施した。 これらの成果は、データ・論点を取りまとめた上で、次年度以降も継続的に学会発表や論文執筆を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、研究成果の発表および国内・海外でのフィールドワーク調査を精力的に行っていきたい。特に、理論研究の査読誌への投稿を進めたい。
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