研究課題/領域番号 |
22K01132
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05020:公法学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
増井 良啓 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (90199688)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 税務執行 / デジタル化 / 応答的規制 / 紛争処理 / tax administration / digitalization / responsive regulation / dispute resolution / Tax Administration 3.0 / 納税協力 / 租税実体法 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、インターネットやスマートフォンの急速な普及に象徴されるように、社会全体のデジタル化が進む中で、税務執行に新たな変化が生じつつあります。税務執行のこのような変化は、租税実体法の構成に対しても、一定のインパクトを与えるものと予想されます。そこで、本研究では、世界的に急激な変化を見せつつある税務執行の状況を実証的に明らかにし、そのような変化が租税実体法の構成にいかなる影響をもたらしうるかを検討します。
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研究実績の概要 |
インターネットやスマートフォンの急速な普及に象徴されるように、社会全体のデジタル化が進む中で、税務執行に新たな変化が生じつつあります。税務執行のこのような変化は、租税実体法の構成に対しても、一定のインパクトを与えるものと予想されます。そこで、本研究では、世界的に急激な変化を見せつつある税務執行の状況を実証的に明らかにし、そのような変化が租税実体法の構成にいかなる影響をもたらしうるかを検討することとしました。 本研究の第1年度にあたる本年度には、税務執行がどのような変化を遂げつつあるかを、内外の文献調査により明らかにする作業に着手しました。具体的には、①OECD税務長官会議(Forum on Tax Administration)が公表している一群の報告書を、法学研究者の目線から批判的に読み解く中で、応答的規制(Responsive Regulation)の考え方の強い影響や、デジタル化への対応といった大きな傾向を読み取りました。②法人所得税につき、執行コストに堪えかねて連結納税制度が見直され、2020年3月の税制改正でグループ通算制度に移行した経緯を跡付け、税務大学校「租税史研究会」で報告したものを、公刊しました。③国際課税における執行面の重要な課題として、紛争処理のあり方の見直しが存在することを、日本弁護士会連合会の雑誌特集への寄稿論文で主張しました。 なお、2022年12月に、財務省財務総合政策研究所学術誌『フィナンシャル・レビュー』の論文計画報告会において、「21世紀における課税と納税-税務執行を巡る国際的議論を踏まえて-」という特集を企画し、その一部として、「納税非協力」と題する単独報告を行いました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定した計画に従って、かなりの量の文献を収集することができ、その一部の検討・分析に着手することができました。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、文献の検討・分析作業を行います。勤務する大学において、「人はなぜ納税するか」というゼミを開講し、古典的なものから新しいものまで、いくつか基本的な文献をじっくり会読する予定。また、「21世紀における課税と納税-税務執行を巡る国際的議論を踏まえて-」という特集企画の実現に向けて、複数の研究者・専門家と協力して、検討を行う予定。
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