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国際的汚職をめぐる刑事法上の課題と展望 ーEU圏の議論を中心としてー

研究課題

研究課題/領域番号 22K01217
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分05050:刑事法学関連
研究機関関西大学

研究代表者

佐川 友佳子  関西大学, 法務研究科, 教授 (10555353)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
キーワード汚職 / 贈収賄 / 国際的汚職
研究開始時の研究の概要

本研究は、国際的な汚職に対する対応、特に様々な機関が関与する中で、実効的な法規制ならびにそれに関連する諸機関の手続的整備、協力関係の構築について検討するものである。

研究実績の概要

コロナによる渡航制限の問題は一応の落ち着きを見せたが、外国出張の都合がつかなかったことから、EU圏の議論状況の整理については基本的に文献による分析を中心として実施した。コロナ関連の補助金やウクライナにおける戦争をめぐる支援など、緊急時の資金援助と汚職に関連する問題をはじめとして、現在進行中の注目すべき事案があることから、学術論文の他、ニュース等を通じてリアルタイムのEU圏の動向にも注意を払いながら分析を進めているところである。
また、ドイツ・コンスタンツ大学のLiane Woerner教授と、今後の研究協力体制について協議し、来年度以降、現地調査又は教授の招聘を実施し、より深い検討を進めるための協力関係を再確認した。
さらに、大東文化大学の山本紘之教授の協力を得、韓国のアン・スギル教授を招聘し、韓国における汚職規制の現状と課題について講演いただいた。アン教授はドイツで博士号を取得された刑法学者であり、今回の講演では、韓国の汚職関連の著名な事案、裁判所の判断とともに、韓国の汚職関連規定も様々な問題を抱えつつ改正・立法を経てきたことを詳細に紹介していただいた。特に、具体的な規定の方式については、ドイツとの比較法的観点を中心にお話いただき、両国の異同が明らかとなった。さらに、アン教授の講演に対し、山本教授からも日本法的観点からコメントをいただき、鋭い分析を通じて、同じくアジア圏である韓国からみたドイツとの比較法的検討、現状の課題など、共通の問題点を洗い出すことができた。こうした分析により、各国の置かれている状況、課題などを再認識することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

主としてEU圏の現状分析のために予定していた現地調査のための渡航は叶わなかったが、関連文献を通した分析を実施できたことで、今後の研究のベースが構築できたこと、ドイツ・コンスタンツ大学のLiane Woerner教授との協力関係が進展したこと、これに加え、韓国のアン教授の協力により、同じくアジア圏である韓国からみたドイツとの相違が明らかとなり、さらに、大東文化大学の山本教授からのコメントを基にした多数の研究者との議論を通じて、改めて、現在の課題等を洗い出せたことなど、本研究にとって有意義な知見を多数得ることができたため。

今後の研究の推進方策

文献による分析によって得られた研究成果を基に、より詳細に、EU圏の状況や今後の動向についても検討を加え、より一層研究を進展させていく予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (6件) (うちオープンアクセス 2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] サイバー犯罪をめぐる諸問題2024

    • 著者名/発表者名
      佐川友佳子
    • 雑誌名

      法学研究所研究叢書

      巻: 70 ページ: 113-129

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 近時の判例で学ぶ刑法「危険運転致死傷罪の幇助犯[最決平成25.4.15」2024

    • 著者名/発表者名
      佐川友佳子
    • 雑誌名

      法学教室

      巻: 520 ページ: 89-95

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] [翻訳] ヨアヒム・レンツィコフスキー「規範の根拠づけと帰属 : 限縮的正犯行為概念の基盤」2023

    • 著者名/発表者名
      佐川友佳子=仲道祐樹 共訳
    • 雑誌名

      關西大學法學論集

      巻: 73(4) ページ: 609-639

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] EUにおける刑事司法の欧州化について2023

    • 著者名/発表者名
      佐川友佳子
    • 雑誌名

      立命館法学

      巻: 405・406号 ページ: 222-242

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 翻訳「国際的贈賄との闘い」2023

    • 著者名/発表者名
      ティル・ツィンマーマン/(訳)佐川友佳子
    • 雑誌名

      法律論叢

      巻: 95巻4・5号 ページ: 122-131

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 欧州逮捕状に関する近時の裁判例について2022

    • 著者名/発表者名
      佐川友佳子
    • 雑誌名

      『刑事司法と社会的援助の交錯 土井政和先生・福島至先生古稀祝賀論文集』

      巻: ー ページ: 310-326

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 刑法演習サブノート210問[第2版]2024

    • 著者名/発表者名
      井田良=大塚裕史=城下裕二=高橋直哉編
    • 総ページ数
      460
    • 出版者
      弘文堂
    • ISBN
      9784335359774
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] ステップアップ刑法総論2022

    • 著者名/発表者名
      葛原力三・佐川友佳子・中空壽雅・平山幹子・松原久利・山下裕樹
    • 総ページ数
      234
    • 出版者
      法律文化社
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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