研究課題/領域番号 |
22K01359
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
永井 雄一郎 日本大学, 国際関係学部, 准教授 (50749033)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 冷戦 / アイゼンハワー / ケネディ / 宇宙政策 / アメリカ外交史 / アメリカ外交 / 科学技術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、1950年代後半から1960年代前半の米国の宇宙政策の分析を通して、宇宙空間の利用をめぐる国際秩序の基礎が形成されていく過程を史料に基づいて明らかにする。宇宙時代の幕が本格的に開かれた1950年代後半、新たな活動空間の利用のあり方をめぐって、当時の米国政府はどのような国際秩序を構想し、それを如何に実現しようとしたのか。ドワイト・アイゼンハワー、ジョン・ケネディ政権時代の米国の宇宙政策とも関連づけながら、この時代に宇宙空間の国際秩序の基礎が築かれていく過程を検討することで、宇宙空間を舞台とする国際関係の歴史の一端を探る。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、1950年代後半から1960年代前半にかけての米国の宇宙政策を再検討し、宇宙空間の利用をめぐる国際秩序の基礎が形づくられていく過程を明らかにすることである。二年目となる2023年度においては、上記の研究目的に基づき、前年度には実施することができなかった米国立公文書館(NARA)での史料調査を8月に実施した。宇宙空間の利用のあり方をめぐる当時の米国政府の政策や政治外交過程について多くの貴重な文書史料を入手することができた。
また前年度まではアイゼンハワー政権期を中心に史料の収集と分析を進めていたが、2023年度においてはケネディ政権期にまで調査の対象を広げた。上記の米国立公文書館での調査においても、1960年代前半の米国政府の政策に関する文書も含めて史料を収集することができた。またジョン・F・ケネディ大統領図書館では文書史料のデジタル化が進められており、本研究課題に関わる史料もデジタル資料としてウェブサイト上で豊富に公開されている。2023年度においては、ケネディ大統領図書館を直接訪問しての史料調査は叶わなかったが、こうしてオンライン上で公開されている史料の整理と分析にも着手したところである。
また2023年度においては、これらの史資料を用い、ケネディ政権期までを含めて宇宙空間の利用をめぐる国際秩序の基礎がどのように形成されていったのかを検討した。特に、1963年に国連総会決議1884号が採択されるまでの過程を振り返るとともに、宇宙空間への大量破壊兵器の配備禁止という問題に当時の米国政府がどのように対処しようとしたのかという点について検討を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
二年目となる2023年度は、研究の進捗としては大きな進展があり、研究自体は概ね当初の計画に沿って進められているところである。何より、前年度(2022年度)には実施することができなかった米国立公文書館での調査を実施することができた点は、本研究を大きく前進させるものであったと考えている。米国立公文書館では、1950年代後半から1960年代はじめの米国の宇宙政策について史料調査を行い、特に宇宙空間の利用のあり方をめぐる当時の国連での検討に対する米国の政策について多くの貴重な文書史料を入手することができた。一方で、まだ一部には入手したまま未整理の状態にある、あるいは、まだ分析が十分に及んでいない史料もあり、この点も踏まえれば全体の進捗状況としては「やや遅れている」とも言える。また、上記の通り、ケネディ大統領図書館がデジタル資料として公開している文書史料も豊富にあり、宇宙空間の平和利用や軍備管理の問題に関する当時の米国政府の政策を中心にそれら史料の検討を進めているところではあるが、まだ本研究課題に関連するそれらの史料を網羅的には検討できていない状況である。この点においても、さらなる進展が必要と感じているところである。また、これらの史資料を用いた検討の成果をまだ十分にはまとめられておらず、論文の作成という点においてもやや遅れが見られる。これらの点も踏まえ、研究計画全体の進捗状況としては「やや遅れている」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
今後も引き続き当初の計画に沿って研究を進めていく予定である。特に、これまでに収集してきた史料の整理と分析をさらに進めながら、1960年代前半のケネディ政権期までを含めて本研究課題における個別の論点について詳細に検討していきたい。具体的には、1963年に国連総会決議1962号「宇宙空間の探査と利用における国家活動を規律する法原則に関する宣言」や1884号「核兵器等の大量破壊兵器の宇宙空間及び地球軌道打ち上げ禁止決議」が採択されるまでの過程を振り返り、宇宙空間の平和利用と軍事利用をめぐる国際秩序の形成に当時の米国政府がどのような観点から臨んだのか、またそれは当時の米国の宇宙政策や対ソ政策と如何に関連していたのかという点について検討を進めていきたい。また2024年度においても米国での史料調査を行うとともに、論文の作成にも引き続き取り組んでいく予定である。
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