研究課題/領域番号 |
22K01404
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
佐柄 信純 法政大学, 経済学部, 教授 (90286005)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 非凸選好 / 厚生経済学の第二基本定理 / パレート効率性 / 競争的市場メカニズム / 空間特性 / ラムゼー・モデル / 地域間成長格差 / 地域間衡平性 |
研究開始時の研究の概要 |
ラムゼー・モデルを基本的解析ツールとするマクロ動学一般均衡分析では、一国の経済成長と景気循環について現在まで盛んに研究されてきたが、【地域間資本移動】をともなう異時点間の資源配分については、十分に考察されてきたとは言い難い。各地域を相異なる複数の経済主体に見立てると、均衡経路では割引因子の相違でしか【地域間資本移動】を説明できないのが、その理由である。本研究では、効用関数と生産技術に立地パラメータを付与した【空間特性を考慮したラムゼー・モデル】に依拠し、共通な割引因子を持つ単一経済主体の無限期間効用最大化問題を定式化した上で均衡経路を特徴づける。
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研究実績の概要 |
ラムゼー・モデルを基本的解析ツールとするマクロ動学一般均衡分析では、一国の経済成長と景気循環について現在まで盛んに研究されてきたが、【地域間資本移動】をともなう異時点間の資源配分については、十分に考察されてきたとは言い難い。各地域を相異なる複数の経済主体に見立てると、均衡経路では割引因子の相違でしか【地域間資本移動】を説明できないのが、その理由である。本研究では、効用関数と生産技術に立地パラメータを付与した【空間特性を考慮したラムゼー・モデル】に依拠し、共通な割引因子を持つ単一経済主体の無限期間効用最大化問題を定式化した上で均衡経路を特徴づける。割引因子の相違をモデルから完全に取り除くことにより、新古典派の標準的仮定を満たさない非凸選好と規模に関する収穫逓増が併存する生産技術の下では、【経済成長の地域格差】が時間選好率以外の要因で生じることを示す。さらに【パレート効率性】と【地域間衡平性】を同時に満たす経路が存在する経済学的条件も明らかにする。
上記の問題意識の下、令和4年度は無限人経済の一般均衡モデルにおいて、非凸選好の下でも【厚生経済学の第二基本定理】が成り立つことを明らかにした。時間視野が無限期間の標準的ラムゼー・モデルでは、単一の代表的経済主体の異時点間意思決定は無限人経済の一般均衡モデルの枠組みで捉えることができる。【空間特性を考慮したラムゼー・モデル】の予備的考察として、新古典派の標準的仮定を満たさない静学モデルにおいて、【パレート効率性】が競争的市場メカニズムで実現できることを示した点で、この結果は今後の研究の出発点になるものである。現在、この結果をまとめた論文執筆の最終段階にあり、海外のジャーナルに投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍で学会報告の機会が減少する中、当初の想定の範囲内で予定通りに研究を進め、令和5年度に2本の学術論文を国際ジャーナルに投稿する予定である。研究成果の公表という観点からは、計画通りに成果を挙げつつあると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスの世界的流行が終息しつつある中、学会活動も正常に戻りつつある。今後は積極的に国内外の学会に参加し、現在の研究課題をさらに発展させるために、市場メカニズムによる資源配分の特徴付けを異時点間意思決定の観点から分析を進めたい。また、市場メカニズムによる衡平な資源配分を実現する方法を考察するため、非同質的分割可能財が存在する交換経済を一般的な枠組みで定式化した上で等価主義配分が公理化された社会的厚生関数を最大化することを示す。この問題を動学的枠組みに拡張し、【地域間衡平性】の本格的分析を行うための更なる考察を進めたい。
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