研究課題/領域番号 |
22K01418
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07020:経済学説および経済思想関連
|
研究機関 | 仙台高等専門学校 |
研究代表者 |
宮崎 義久 仙台高等専門学校, 総合工学科, 准教授 (60633831)
|
研究分担者 |
江頭 進 小樽商科大学, 商学部, 副学長 (80292077)
生垣 琴絵 日本大学, 法学部, 講師 (90646093)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 早川三代治 / 小樽商科大学 / ネットワーク / 北海道 / 近代経済学史 / 北海道帝国大学(北海道大学) / 小樽高商(小樽商科大学) |
研究開始時の研究の概要 |
近代経済学者たちの学術的な交流や研究者ネットワークを明らかにすることは,日本における経済学の導入過程を克明に描くうえで重要なテーマである。本研究は,明治から昭和中期に北海道を拠点として活躍した経済学者たち(北海道経済学界)を対象とし,小樽商科大学附属図書館に所蔵された早川文庫の資料等を手かがりにいくつかの課題に取り組む。 当時の北海道を起点とする経済学者たちの多様なつながりを顕在化することで,近代経済学の普及・発展に際して,北海道経済学界の独自性や新規性を含めた存在意義が明らかになる。最終的には,これまでの日本における近代経済学発展史の系譜を書き換えることにもつながる。
|
研究実績の概要 |
本研究は,戦後の小樽商科大学(旧制小樽高等商業学校)で教授を務めた経済学者早川三代治(1895-1962)に関する寄贈資料等を手がかりに,明治から昭和中期の北海道経済学界を対象とし,近代経済学者たちの学術的な交流や研究者ネットワークを明らかにする。今年度は予定した通り,小樽商科大学附属図書館に現存する大学関係資料や講義ノートおよび整理中の研究メモや手紙等に関する新たな資料について,大まかな全体像の把握と整理に努めた。とりわけ,宮﨑・生垣が中心となり,資料全体の優先順位をつけて,本研究において必要かつ重要なもの(早川が作成した講義ノート,研究資料など)とそれ以外とに選別し,今後の研究計画の確認を行った。また,江頭が中心となり,その一部資料(北海道大学時代の受講ノート:森本厚吉講述など)について,デジタル化とデータベース化についての作業を進めることができた。ただし,早川が学生時代の頃から晩年までに作成した資料が幅広く残されている一方,留学中シュンペーターらに師事して何を学んだのか,留学時代および前後の経済学者たちとの深い交流関係など,研究課題と直接結びつく証拠となるような重要な資料が必ずしも残されていないことが事実として明らかになった。 これらの成果に基づき,引き続き整理資料のデジタル化作業を進めるとともに,資料の精読とそれを踏まえた北海道経済学界における早川の位置づけを探る作業を進めていく。さらには,早川のみならずその周辺人物に関連する資料などについて,北海道大学文書館などが所収する資料などについて,新たに収集および精読していく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで,小樽商科大学附属図書館に寄贈された資料は数多く,全体像をつかむことが非常に困難であった。しかしながら,本年度の研究を通して,その全体像を大まかに把握することができた。さらに,資料の優先順位をつけることで,今後の研究において精読していくべきもの,さらに追加資料の収集などを行うべきことなどについても把握することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は,ある程度まとまった段階で,何らかのアウトプットをするように努める。既存の資料などから早川の経済学のにおける体系を探るとともに,北海道を中心とした経済学者ネットワークとの関係について明らかにしたい。その出発点として,早川が留学前に学んだ北海道帝国大学時代の高岡熊雄や森本厚吉とのつながり,あるいは農業経済学教室での学びや交流などについて調査検証を進めていく。
|