研究課題/領域番号 |
22K01433
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
作道 真理 筑波大学, システム情報系, 准教授 (70748954)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | CSR / ノンパラメトリック手法 / 企業の社会的責任活動 |
研究開始時の研究の概要 |
企業の社会的責任(CSR)活動は、理論的には企業内費用と捉えられる一方で、企業パフォーマンスを高める可能性もあるため、近年、実証的に企業パフォーマンスとの関係を分析する学術研究が増えている。しかし、一致した結論は得られていない。本研究では、コロナ危機でCSR活動への人々の関心が変化したことに着目し、CSR活動の役割を分析する。ノンパラメトリック手法を用いてCSRデータの詳細な情報を活用し、CSRの企業パフォーマンスへの役割を定量的に明らかにすることで、社会資本を生み出すCSRに関する政策への示唆を得ることができる。
|
研究実績の概要 |
近年,資本市場でサステイナブル投資が増加し,企業は株主だけでなく全てのステークホルダーを意識する傾向にある.それと同時に,企業の社会的責任(CSR)活動の情報が必要とされるが,CSR情報の多くはこれまで企業による自主的な開示によるものであり,比較が難しいという問題がある.そのため,制度としてCSR活動の報告を義務化する必要性が活発に議論され,CSR情報開示の背後にあるメカニズムについて知見を深めることが非常に重要な課題となっている.また,多くのステークホルダーは,企業CSRパフォーマンスを評価する際に,ESG格付けを使用している.しかし,ESG格付けのランクは企業による自主的なCSR開示状況に大きく依存し,特定の項目について情報を開示するか否かがランクの高低に反映される傾向がある.したがって,企業のCSR情報開示メカニズムがどのようであるかに依存して,CSRパフォーマンスの良い/悪い企業が必ずしも高い/低いESG格付けを得ない可能性がある.ESG格付けが間違っていれば,持続可能な社会の実現を阻む可能性がある.一方で,既存の研究では企業のCSR情報の開示行動メカニズムについて様々な仮説があり,また,実証的研究も分析手法やデータ特性に依存して統一的な結果が得られていない.本研究ではCSR活動に関する詳細な情報を活用することによりシグナリング理論を基にした仮説を検証している.昨年度は,特に開示メカニズムが時系列的にどのように変化したかを分析した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果をコンファレンスで発表し,ディスカッション・ペーパーとしてまとめた.
|
今後の研究の推進方策 |
これまでの研究結果の頑健性を確認し,研究成果を公表する.
|