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貿易費用の多面的分析:地理的、政策的、技術的側面に関する実証分析

研究課題

研究課題/領域番号 22K01468
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分07040:経済政策関連
研究機関法政大学

研究代表者

武智 一貴  法政大学, 経済学部, 教授 (80386341)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード世界貿易機関 / 紛争処理 / 貿易コスト / WTO / 貿易費用 / 輸送費用 / 貿易政策
研究開始時の研究の概要

本研究は、効率的な資源配分の障壁となる貿易費用について、地理的要因、政策的要因、技術的要因それぞれの観点から、測定と識別及びその影響について実証分析を行うものである。

地理的要因に関しては、識別の問題が存在しており、新たな実証分析の枠組みを構築し推定を行う。政策的要因については、入手可能データが限定されていることからこれまで厳密な経済モデルの推定が少ないが、近年日本が積極的に活用を図っている貿易救済措置への政策的知見を得るために分析を行う。そして、技術的要因については、道路輸送の安全性の観点から、先進的安全装置の効果を測定する事により、技術的要因の影響を評価する。

研究実績の概要

本年度は貿易費用に関する研究の成果を海外学術雑誌に投稿した。まず、海外での供給を行う際に、自社で供給するか、知識やアイディアのフローとなるライセンシングやアライアンスで行うかという選択について、医薬品産業のデータを用いて検証を行った研究である。国際的な取引の際に各国の知的財産権保護の水準が、国際的な取引費用すなわち貿易費用に与える影響を分析し、保護水準が高い国ではライセンシングの経路が採用される点を明らかにした。
次に、貿易費用を軽減し円滑な貿易を推進する世界貿易機関の紛争処理についての研究である。多様な貿易紛争に対して、整合的な判断を世界貿易機関の紛争処理システムは行っている点に着目し、どういった紛争処理の判決が判例としてその後の紛争で引用されるかを検証した。紛争の法的な重要性のみならず、政治的・経済的に重要な紛争の判決が引用される傾向にある点を明らかにし、国際貿易政策ルールの形成の決定要因を示した。
最初の研究は現在審査中であり、もう一つの研究は当該年度に海外学術雑誌に掲載された。
また、世界貿易機関の役割に関連する研究として、関税と貿易に関する一般協定の28条に基づく関税引き上げが、地球温暖化対策に用いられる炭素税と輸入関税の導入に与える影響を分析した。関税と貿易に関する一般協定の28条が考慮された関税交渉が行われた場合、一方的措置が取られた場合に比べ、温暖化対策の効果を保持しつつ、国際貿易に与える影響を抑えることができる点を明らかにした。この研究は学会で報告を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

貿易費用に関する研究成果を海外学術雑誌に投稿する事が可能になっている。テキスト分析に用いる機械学習なども取り込んだ研究を行っているが、その研究については未だ中途段階となっている。

今後の研究の推進方策

貿易費用に関係する世界貿易機関の役割と影響に関する研究を進める予定である。判決や条文などの分析に用いる機械学習の適用についても進める予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] How are the precedents of trade policy rules made under the World Trade Organization?2023

    • 著者名/発表者名
      Takechi Kazutaka
    • 雑誌名

      Economics & Politics

      巻: 35 号: 3 ページ: 806-821

    • DOI

      10.1111/ecpo.12246

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Quality sorting, Alchian?Allen effect, and distance2023

    • 著者名/発表者名
      Takechi Kazutaka
    • 雑誌名

      Economics Letters

      巻: 222 ページ: 110924-110924

    • DOI

      10.1016/j.econlet.2022.110924

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Climate Wars and Climate Talks2023

    • 著者名/発表者名
      Kazutaka Takechi
    • 学会等名
      Japanese Society of International Economics
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] (Un)intended Consequences of the Proliferation of Antidumping Measures2022

    • 著者名/発表者名
      Kazutaka Takechi
    • 学会等名
      日本国際経済学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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