研究課題/領域番号 |
22K01494
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
黒川 義教 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (50338224)
|
研究分担者 |
YU ZHENGFEI 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (40774758)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 貿易 / 産業レベル産出量 / 差別的影響 |
研究開始時の研究の概要 |
一国の国際貿易はその国の産業レベルの産出量を有意に増加させるか?その影響は同質産業よりも差別化産業に対してより大きいか?これら二つの問いに答えるために、本研究は、2015年の99か国・20製造業のデータを用いて、貿易が産業レベルの産出量に与える影響を実証的に推定する。本研究は、特に貿易と経済成長の実証研究にとって価値ある研究となることが期待される。なぜなら、政策立案者が貿易自由化を議論する際、その関心は、先行研究が焦点を当ててきた国レベルの産出量の増加だけでなく、産業間の不均等な影響の違いにもあり得るからである。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、2015年の99か国・20製造業のデータを用いて、国レベルの貿易が産業レベルの産出量に与える影響を実証的に推定して、二つの問い (i) 国の貿易は産業レベルの産出量を有意に増加させるか? (ii) その影響は同質産業よりも差別化産業の方が大きいかに答えることである。 令和4年度は、実証分析及び論文を仮完成させ、国内の学会で研究経過報告を行いフィードバックをいただき、そのフィードバックを元に論文の修正を繰り返した。この令和5年度は、論文を完成させて査読付き海外ジャーナルに投稿した。その結果、レフェリーのコメントに基づいて改訂する機会 (revise & resubmit) を得て、レフェリーのコメントに基づいて論文を改訂し、改訂版を同ジャーナルに再提出した。 本研究の付加価値は以下の通りである。 (1) 貿易と成長の実証文献に貢献する。第一に、過去の貿易と成長に関する実証研究は国レベルの産出量への影響を分析してきたのに対して、本研究は産業レベルの産出量への影響を分析する。これにより、産業間での不均等な影響が分析可能となる。第二に、Rauch (1999) に基づく産業の差別化指標を、Frankel and Romer (1999) の回帰式の産業レベルバージョンに導入する。これにより、同質産業よりも差別化産業において、より影響が大きいかどうか推定することができる。 (2) 制度 (institutions) と成長の文献にも貢献する。第一に、制度の違いが経済成長の違いの重要な要因の一つであることは知られていたが、本研究でも制度が成長に有意な影響を与えることを確認する。第二に、本研究は貿易が制度の代替的な成長要因となることを示す。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
この令和5年度は、論文を完成させて査読付き海外ジャーナルに投稿した。その結果、レフェリーのコメントに基づいて改訂する機会 (revise & resubmit) を得て、レフェリーのコメントに基づいて論文を改訂し、改訂版を同ジャーナルに再提出した。
|
今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、再提出した査読付き海外ジャーナルから更なる修正を要求された場合は、論文をさらに改訂し、再改訂版を同ジャーナルに再々提出する予定である。受理された場合は、論文の最終版の準備・提出、校正作業、出版と進んで行く予定である。
|