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マッチングアルゴリズムを用いた農地集約に関するフィールド実験

研究課題

研究課題/領域番号 22K01513
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分07040:経済政策関連
研究機関東北学院大学 (2024)
広島修道大学 (2022-2023)

研究代表者

黒阪 健吾  東北学院大学, 経済学部, 准教授 (60712049)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード農地集約 / 農地集積 / マッチング理論 / 耕作意向 / フィールド実験 / 耕地分散
研究開始時の研究の概要

農家に対して耐戦略性を満たす複数財のマッチングアルゴリズムを提示することで、農家の耕作希望地に対する正直な選好を集計する。そのため、行政からの協力を受け、農閑期の11月頃に農家を対象とした説明会を開く。説明会では農家に専用アプリを導入したタブレット端末を貸与し、端末経由で一定期間内に耕作希望地を申告してもらう。その後、各農家から受け取った希望耕作地についての情報をもとに、マッチングアルゴリズムを用いた農地の交換案を作成し、ふたたび開かれる説明会において農家から交換案に関するフィードバックを得る。

研究実績の概要

令和6年度は、岩手県盛岡市および滝沢市において実証事業を実施した。
盛岡市都南地区での実証事業には31戸中16戸の農家が参加し、2,304筆の農地を対象に行った。都南地区での事業では農地の集約(分散の解消)に主眼を置き、Webアプリを用いた「耕作したい」農地および「耕作したくない」農地に関する耕作意向情報の収集と、マッチングアルゴリズムを用いた農地の集約案の作成を行った。その結果、「耕作したい」農地と「耕作したくない」農地で14件のマッチングが成立し、圃場の平均中心距離が最大12.3%縮小し、平均団地面積が最大11.4%拡大する集約案を作成することができた。
一方、滝沢市上・中鵜飼地区での実証事業には112戸中24戸の農家が参加し、512筆の農地を対象に実施した。上・中鵜飼地区での事業では農地の集積(担い手への集中)に焦点を当て、Webアプリを通じて意向情報の収集を行った。その結果、「耕作したくない」農地のうち14件の農地が集積可能であることが明らかとなり、農地バンクが実施する機構集積協力金交付要件を満たす集積案を作成することができた。
さらに、令和6年度は本研究を紹介するウェブサイトを開設した。ウェブサイトでは、研究の背景や手法、これまでの実証事業の結果を掲載しており、研究成果について速報性が高い形で公表できるようになった。また、本研究を広く一般に周知する体制を整えることができた。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

3年間で当初の計画を超えて4回のフィールド実験を実施することができた。本年度は、これまでの経験を踏まえて、Webアプリを用いた耕作意向情報の収集方法やマッチングアルゴリズムの改良を行い、集約案の作成精度は飛躍的に向上した。また、本研究により作成された集約案および集積案の効果について、平均中心距離・平均団地面積・集積率といった数値指標の改善が確認された。
しかしながら、研究成果の発表段階において、集約案および集積案の効果の大きさを、たとえば生産費との関係に言及するなどの方法により、農家や行政が実感を伴って理解できる数値で示す必要性が明らかになった。また、わが国において分散作圃の実態を体系的に示した研究は限られており、実証地域の特殊性を踏まえつつ、本研究成果をどこまで全国的に一般化できるかという点で、相対化の困難さも認識された。

今後の研究の推進方策

分散作圃と米生産費の関係については、別途入手する個票データを用いて明らかにし、本実証事業により作成した集約案・集積案が生産費に与える影響を推計する。これにより、Webアプリとマッチングアルゴリズムを用いた本事業の効果を、農家や行政が説得力をもって受け止められる数値として提示することを目指す。
また、全国の圃場データを活用し、圃場の分散度合いを示す各種指標を整理することで、盛岡市および滝沢市で得られた成果の相対的位置づけを明らかにし、研究成果の一般化に資する基盤の構築を図る。これらの方策を実施するため、研究期間を1年間延長し、実証事業の成果とあわせて論文化を進め、学会報告および査読付き学術誌への投稿を目指す。

報告書

(3件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] 岩手県盛岡市におけるマッチングアルゴリズムを用いた農地集約に関するフィールド実験2024

    • 著者名/発表者名
      黒阪 健吾、小野寺 直喜
    • 雑誌名

      地域経済経営ネットワーク研究センター年報

      巻: 13 ページ: 48-53

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Land Consolidation by Plot Exchange2022

    • 著者名/発表者名
      Kurosaka Kengo, Onodera Naoki
    • 雑誌名

      Proceedings of 2022 IEEE International Conference on Big Data

      巻: - ページ: 3281-3287

    • DOI

      10.1109/bigdata55660.2022.10020325

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 岩手県盛岡市におけるマッチングアルゴリズムを用いた農地集約に関するフィールド実験2024

    • 著者名/発表者名
      黒阪 健吾、小野寺 直喜
    • 学会等名
      北海道大学大学院経済学研究院 地域経済経営ネットワーク研究センター(REBN) 2023年度研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 岩手県盛岡市におけるマッチングアルゴリズムを用いた農地集約に関するフィールド実験2023

    • 著者名/発表者名
      黒阪 健吾
    • 学会等名
      北海道経済学会 2023年度大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 岩手県盛岡市におけるマッチングアルゴリズムを用いた農地集約に関するフィー ルド実験2023

    • 著者名/発表者名
      黒阪 健吾
    • 学会等名
      RISS・KUAS共催ワークショップ 社会科学における人間行動分析とその応用
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Land Consolidation by Plot Exchange2022

    • 著者名/発表者名
      Kurosaka Kengo, Onodera Naoki
    • 学会等名
      2022 IEEE International Conference on Big Data
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [備考] マッチングアルゴリズムを活用した ​農地集約プログラム

    • URL

      https://www.nouchimatching.com/

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [産業財産権] 農地集約システム2023

    • 発明者名
      黒阪健吾
    • 権利者名
      学校法人修道学園広島修道大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2023-080941
    • 出願年月日
      2023
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2025-12-26  

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