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なぜ、日本におけるジェンダー格差の取り組みは遅れているのか?文化的背景の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K01546
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分07050:公共経済および労働経済関連
研究機関京都文教大学

研究代表者

筒井 義郎  京都文教大学, 総合社会学部, 教授 (50163845)

研究分担者 西村 智  関西学院大学, 経済学部, 教授 (10351727)
石川 大輔  福島大学, 経済経営学類, 准教授 (50419454)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
キーワード女性の社会進出 / 文化的背景 / 宗教・世界観 / ジェンダー格差 / 世界観 / イスラエル / 幸福度 / アンケート調査 / 国際比較
研究開始時の研究の概要

本研究計画では、日本において女性の社会進出が遅れているのは、性別の役割分担意識が強いことが重要な原因であると考える。その仮説を実証するために、日本とイスラエルにおいて、共通の質問項目のアンケート調査を実施し、両国におけるジェンダーギャップの実態と、両国のジェンダー格差の差が、両国民のどのような意識や文化的背景によっているかを実証分析によって明らかにする。また、それ以外の既存の調査データを用いて日本におけるジェンダー問題の実態を解明する。

研究実績の概要

本年度は、本科研の課題を達成するために、日本とイスラエルにおけるアンケート調査を実施することを目標に、参加メンバー間での討議を重ねた。まず、2023年内のアンケート実施を目指し、いろいろな視点・角度からの分析の可能性を再検討し、アンケートの質問を作成した。申請の研究計画にあるように、第1は、男女格差の原因の究明の分析であり、男女格差の実態の変数Y(たとえば、男女の地位は平等かの質問)をその原因の変数X(宗教や世界観を含む)に回帰する。第2は、賃金関数や役職(成果)と役職昇進に関する意欲(原因の関係)を調べる、第3は「女性の役割に関する固定的な見方」は男性と女性にどのような成果をもたらすかを、男女の幸福度に与える影響を測ることによって分析する。第4は家事分担、セクハラや中絶や同性婚に対する態度などのそれぞれの問題に関して分析する、ということを確認し、こうした分析を可能にするデータを得るための質問を作成した。
ところが、2023年10月にイスラエルにおいてハマスによるテロが発生し、イスラエルは戦争状態となった。イスラエルでは、多くの男性が戦争に従事し、家事はもっぱら女性が従事するなど、通常のイスラエルにおける男女の役割が大きく違っている。このような状況のイスラエルと日本の比較は、われわれが想定していた問題の枠組みと大きく異なる。したがって、イスラエルでの年内アンケート実施は見送ることになった。
一方、日本における調査は2024年1月に学内の倫理審査を通り、2月には実施された。30問からなる質問票を3000名に回答してもらった。一方、イスラエルの状況は、当初の予想に反して好転せず、戦闘状態が続いた。イスラエルで調査を実施できるかはもう少し戦争の推移を見ることとし、日本チームは日本のデータだけで、とりあえず、分析を始めることになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年末までに、日本とイスラエルにおいてアンケート調査を実施する予定であったが、2023年10月にイスラエルにおいてハマスによるテロ事件が発生し、イスラエルは戦争状態となったために、2023年度中にアンケートを実施することができなかった。しばらく、戦闘状態の推移をみる予定である。

今後の研究の推進方策

2024年度は、まず、日本のアンケート調査結果を用いて、研究代表者、分担者の3名が、それぞれ1つずつのトピックについて研究を主導し、他の2名も参加して3つの論文を執筆することを目指す。現在のところ、役職昇進に関する男女間格差、男女賃金格差、性別役割分担の概念が日本人の幸福度に与える影響の3つのトピックを検討する予定である。イスラエルにおけるアンケート実施は、当地の状態の改善が必要であり、もう少し、推移を見守る予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 4件、 査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Happiness dynamics, reference dependence, and motivated beliefs in U.S. presidential elections2024

    • 著者名/発表者名
      Miles S. Kimball, Collin B. Raymond, Jiannan Zhou, Junya Zhou, Fumio Ohtake, Yoshiro Tsutsui
    • 雑誌名

      NBER Working Paper

      巻: #32078

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Gender Differences of the Effect of Vaccination on Perceptions of COVID-19 and Mental Health in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Yamamura Eiji、Kohsaka Youki、Tsutsui Yoshiro、Ohtake Fumio
    • 雑誌名

      Vaccines

      巻: 11 号: 4 ページ: 822-822

    • DOI

      10.3390/vaccines11040822

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] The Effect of Primary School Education on Preventive Behaviours during COVID-19 in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Yamamura Eiji、Tsutsui Yoshiro、Ohtake Fumio
    • 雑誌名

      Sustainability

      巻: 15 号: 11 ページ: 8655-8655

    • DOI

      10.3390/su15118655

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Association between the COVID-19 Vaccine and Preventive Behaviors: Panel Data Analysis from Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Yamamura Eiji、Kohsaka Youki、Tsutsui Yoshiro、Ohtake Fumio
    • 雑誌名

      Vaccines

      巻: 11 号: 4 ページ: 810-810

    • DOI

      10.3390/vaccines11040810

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 職場環境・職務経験が女性の昇進意欲に与える影響2023

    • 著者名/発表者名
      西村 智
    • 雑誌名

      経済学論究

      巻: 76 ページ: 71-88

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 永瀬伸子・寺村絵里子(編著)『少子化と女性のライフコース』2022

    • 著者名/発表者名
      西村 智
    • 雑誌名

      人口学研究

      巻: 58 ページ: 81-84

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 新型コロナ感染症とメンタルヘルス2022

    • 著者名/発表者名
      筒井義郎
    • 雑誌名

      TOYONAKA ビジョン22

      巻: 24 ページ: 34-42

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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