研究課題/領域番号 |
22K01548
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
砂田 洋志 山形大学, 人文社会科学部, 教授 (90282194)
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研究分担者 |
鈴木 明宏 山形大学, 人文社会科学部, 教授 (30312721)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | Hawkes過程 / Bスプライン関数 / 金融リテラシー調査 / 気配値データ / 行動バイアス / Lasso / 金融リテラシー / 取引の時間間隔 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、先物市場における取引データ(取引時刻、価格と取引量)、気配値データ(発注時刻、気配値と注文量)、研究代表者が蓄積してきたマーケット・マイクロストラクチャーの知識、Hawkes 過程と様々な推定方法に関する知識、研究分担者が蓄積してきたゲーム理論と行動経済学の知識を用いて、日本の先物市場における取引の時間間隔(duration)の統計的特性とその間隔の違いを生む要因を明らかにするとともに、取引参加者次の取引が成立するまでの時間を予測する。さらに、実証分析の結果を踏まえて、望ましい先物市場の構築に有益な示唆を提示する。
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研究実績の概要 |
本研究は金先物市場における取引間隔をHawkes過程を用いて実証分析する研究である。二人の進捗状況は以下のとおりである。 研究代表者は、令和4年度にこれまでよりも詳細な情報を含むデータを購入して、そのデータを分析可能な状態へ加工した。令和5年度はデータをBスプライン関数を用いて平滑化する方法を習得することに充てた。Bスプライン関数に限定せずに、広くスプライン関数を理解することに時間をかけた。その上で、データを平滑化するための計算プログラムをMATLABとRで作成した。さらに、現実のデータへ応用して平滑化した。令和6年度は平滑化したデータなどを用いて、様々なHawkes過程のパラメータを推定して取引間隔を分析する予定である。 研究分担者は令和5年度に金融広報中央委員会の「金融リテラシー調査(2016年、2019年、2022年)」の個票データを使用して、金融リテラシーや行動バイアスおよび金融トラブルに遭ったかどうかに関する質問項目から金融トラブルの遭いやすさを予測するモデルを構築した。さらに、どのような金融トラブルにあったかについて独自に行ったアンケート調査結果を用いることで、金融トラブルの種類別に予測精度を検証した。その結果、「クレジットカードの支払い遅れ」や過度の借り入れなど、借金に関するトラブル、あるいは計画性のなさに起因するトラブルの予測精度が高いことが分かった。一方、フィッシング詐欺などこれと似たトラブルの予測精度は必ずしも高くないことがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者は令和5年度をBスプライン関数の理解とその計算プログラムの作成、さらに現実のデータへの応用に充てた。Bスプライン関数に限定せず、スプライン関数全体を学ぶことにしたので、理解するのに予想以上の時間が必要となった。また、現実のデータへBスプライン関数を応用して平滑化する際には、パラメータの決め方などについて迷う点があり、予想以上の時間が必要となってしまった。 研究分担者は比較的順調に研究を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者は、Bスプライン関数による平滑化について理解が深まり、Bスプライン関数を用いてデータを平滑化できるようになった。令和6年度はBスプライン関数で平滑化したデータなどを用いて様々なHawkes過程のパラメータを推定して、取引間隔を分析する予定である。 この2年間で詳細なデータの取得・加工とその平滑化という段階を通過できた。令和6年度は学会や研究会へ積極的に参加して、他の研究者と意見交換しながら、自らの研究を進めていく予定である。 研究分担者については、令和5年度に行った研究の技術面での課題として、モデルの最適性を判定する基準の再検討(再現率をより重視したものにする必要)や不均衡データへの対処方法が挙げられる。令和6年度は上記の点の改善を進める。また、金融リテラシー調査データでは、フィッシング詐欺のような「騙される」ことによる金融トラブルに遭遇した経験を予測できないことが、これまでの研究により明らかとなった。今後はそのような騙されやすさを検出するような要因の検討を行う。
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