現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
競輪は、毎日8か所のレース場で、レース場毎に7~12レースが行われる。レースのグレードがG1, G2, G3の場合は、原則として各レースに9名の選手が出場し、3連単・3連複・2車単・2車複・2枠単・2枠複の6種類の車券が発売される。レースのグレードがF1, F2の場合は、原則として各レースに7名の選手が出場し、3連単・3連複・2車単・2車複の4種類の車券が発売される。 レースの開催頻度はF1, F2の方が高いので、2022年度は、4/1~8/31に開催されたF1, F2の約10,000レースと、1/1~12/31に開催されたG1, G2, G3の約2,580レースについて、上述の3連単・3連複・2車単・2車複・2枠単・2枠複のオッズデータを収集した。 例えば9車立ての3連単は9×8×7=504種類の車券があるので、G1, G2, G3の3連単オッズはデータ数が約130万になる。これらのデータを整理して、計量分析可能な形に加工するのが2023年度の課題である。オッズと売上金額・レース番号・レースのグレード・発走時刻・発走曜日を関連付けて1つのデータシートにまとめ上げる作業には、かなりの時間が掛かることが予想される。大学の本務をこなしつつ、鋭意データ加工に取り組む所存である。まずは2023年度中に、G1, G2, G3のデータ整理を完成させることを目標としたい。
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今後の研究の推進方策 |
上述のように、2022年度は競輪データに関して、F1, F2の約10,000レースと、G1, G2, G3の約2,580レースのデータ入手に成功した。競輪の穴馬バイアスを調べた研究は過去に存在しないので、分析を終えることができればそれだけで大きな学問上の成果である。 9車立ての3連単は9×8×7=504種類の車券があるので、G1, G2, G3の3連単オッズはデータ数が約130万になる。これを単純に回帰分析にかけるのではなく、初日特選・準決勝・決勝などの注目度が高いレース(=有力選手が多く出場するので素人も知っている選手が多いレース)と、一般戦などの注目度の低いレース(=弱い選手しか出場しないので素人は知っている選手がいないレース)の間で穴馬バイアスに違いが生じるのかも分析する予定である。 データ数が膨大なので、その整理・加工には多大な時間が必要となるが、2023年度中にG1, G2, G3のデータ整理を終えて、可能ならF1, F2のデータ整理にも着手したい。 また、データ整理の過程で得られた知見があれば、適宜論文の形で発表することを考えている。
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