研究課題/領域番号 |
22K01554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三輪 宏太郎 九州大学, 経済学研究院, 准教授 (70897727)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 投資家との対話 / 業績予想 / 証券アナリスト / ソーシャルメディア / テキスト分析 / 証券価格 / 情報伝播 / ディスクロージャー / ビックデータ |
研究開始時の研究の概要 |
企業と投資家の間の情報共有手段は、対話を重視した双方向なものに移行しつつある。本研究では、企業と投資家間の対話内容まで踏み込み分析し、投資家の期待形成にどのような影響を与えるかを解明する。その為に、決算説明会・投資家ミーティングにおける対話内容の文字起こしデータ、アナリストレポートやSNS上のテキストデータなどから発言内容・意見を特定し、独自のデータベースを構築する。そして、各発言内容が、投資家やアナリストの業績予想、そして株価形成にどのような影響を与えるかを解明する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、投資家と会社間そして投資家間の対話が、投資家の期待形成及び株価にどのような影響を与えるかを解明することである。特に、決算説明会・投資家ミーティングにおける発言内容、ソーシャルメディアにおけるコメントなどを使用し、重層的に影響を分析する。 本年度は、対話内容の文書起こしデータを使用し、各参加者の質問・意見、それに対する企業側の返答(特に楽観度・悲観度)をデータベース化し、分析を行った。投資家と会社間の対話に関しては、特に対話に多くの時間を費やす米国のAnalyst & Investor day(AI day)に注目した。分析の結果、AI dayにおける対話のトーンは、参加者(特にアナリスト)の業績予想に大きな影響を与えることが分かった。これは、対話の内容が参加者の業績への期待値に影響を与えることの証左となる。さらに、個別の対話毎に、どのように参加者の業績予想に影響を与えたかを分析した。その結果、各参加者の業績予想は、企業のコメントよりも他の参加者のコメントに強く影響されることが分かった。これは、企業と投資家の対話機会が、投資家間の情報交換の場として主に機能しているという、対話の役割について新たな知見を提供するものである。 また、並行してソーシャルメディアと通した企業と投資家の対話、投資家同士の情報交換の株価への影響も分析した。その結果、ソーシャルメディアのコンセンサス意見よりも、少数意見(異論)が大きく株価・アナリストの予想を動かすことが分かった。本検証は、先行研究では注目されてこなかった少数派の意見の情報価値にスポットライトを当てたという意味で大きな意義がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
対話データの構造化が、契約データベースのインターフェイスの改良により大幅に効率化された。また、早期に仮説を支持する頑健な結果が得られたため、学会・ジャーナルでの公表を前倒しに行うことができた。その結果、国際学会において3発表、査読付国際学術雑誌において3論文を掲載することができた(掲載確定を含む)。
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今後の研究の推進方策 |
研究が前倒しに進んでいることを鑑み、発展的課題に取り組む。具体的には、対話等の影響を受けたアナリストの情報発信が、投資家(及び株式価格)にどのような影響を与えるかを分析する。また、Q&Aの順番、オンライン・対面方式による影響の違いなど、対話の影響をより多面的に分析する。
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