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経済政策と金融市場

研究課題

研究課題/領域番号 22K01561
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分07060:金融およびファイナンス関連
研究機関青山学院大学

研究代表者

亀坂 安紀子  青山学院大学, 経営学部, 教授 (70276666)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード金融論 / 金融 / ファイナンス / 経済学 / 経済政策 / 生活満足度 / ウェルビーイング
研究開始時の研究の概要

本研究の主要な目的は、ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授と共同で、投資家の予想形成のありかたや、株価の決定メカニズムについて、これまでよりも踏み込んだ分析を行い学会、専門雑誌等で研究成果を公表することである。特に2021年以降再び、日米の株価が高騰しているが、ファンダメンタルズ(株価を決定する要因)と比較してバブルが発生している可能性がないか、独自のアンケート調査を実施して株価の割高・割安の分析を実証的に行う。特にここ数年は、株式市場や為替市場などの不確実性は増大しており、可能な限り頻度を高めて調査を実施し、政府の政策や様々なマーケットイベントとの関係について詳細な分析を行う。

研究実績の概要

本研究は、ロバート・シラー教授と共同で株価の決定メカニズムを解明することを主たる目的としており、2023年度中もシラー教授が設計した機関投資家を対象としたアンケート調査を実施した。また、QUICK社とも連携して、機関投資家を対象としたアンケート調査を実施して、得られたデータの分析を行った。
これらのデータとは別の個人投資家に関する全国規模の大規模アンケート調査のデータも入手し、分析を行った。その結果、日本の投資家については、男性よりも女性のほうが、株式投資によって利益を獲得している確率が高いことが示された。年代別では、より若年層のほうが、株式投資によって利益を獲得している可能性が高いことも示された。個人投資家のアンケートデータの初期的な分析結果については、論文としてまとめ、2023年度に、日本ファイナンス学会秋季研究大会にて発表した。2024年度には、日本経済学会春季大会および日本金融学会春季大会にて研究成果を発表する予定である。
日本の生活満足度関連の調査研究では、内閣府の委託調査の「満足度・生活の質指標群に関する研究会」に引き続き参加し、内閣府の生活満足度関連の調査設計、報告書の作成に携わった。最近では、企業の間でもウェルビーイング経営などへの関心が高まっており、これまでの研究成果について、2024年度以降も一般向けの講演などが予定されている。
金融分野に関する調査研究、経済政策やウェルビーイングに関する調査研究などについて、取材などの依頼もあり、2024年度以降も一般向けにも広く研究成果を発信予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、上述の通り、ロバート・シラー教授が設計した機関投資家を対象としたアンケート調査を実施することを目的としており、配分された研究資金内で実施できる年数回のアンケート調査を実施した。また、過去に得られたデータや関連データと接続することにより、中長期的な傾向も分析している。ただし、大学でもアルバイト人材の確保が困難となっており、アンケート調査の実施頻度の確保やデータ入力に支障が生じているため、研究代表者が自らデータ整理を行う必要も生じており、データ整理なども含めた研究時間の確保が課題となっている。
郵送で実施している機関投資家データの整理に時間を要するため、2023年度は、日本の機関投資家のマーケット予測データに加えて、日本の個人投資家の大規模アンケート調査データの分析も、共同研究者を新たに確保する形で進めた。その成果の一部は、日本ファイナンス学会秋季研究大会にて報告を行ったほか、2024年度には日本経済学会、日本金融学会での研究発表も予定している。
本研究資金では、株価の分析に限ることなく、経済の基礎的条件にかかわるような政策の分析も進めている。2023年度は特に、日本の財政問題についてファイナンスの理論から解決策を探る試みも行った。その研究成果は、日本FP学会の大会にて「日銀の出口戦略」というタイトルで報告を行った。また、その研究報告内容は、講演録として、日本FP学会が発行する専門雑誌に掲載された。
専門分野の論文の執筆に加えて、2023年度も内閣府の生活満足度関連の委託調査に参加したり、金融教育に関するインタビューを受けるなど、実社会にも貢献できている。

今後の研究の推進方策

本研究では、今後もロバート・シラー教授が設計した機関投資家を対象としたアンケート調査を実施し、得られたデータを本研究資金を使用して分析する予定である。アンケート調査の実施方法については、オンライン化やQUICK社が実施しているアンケート調査との連携などを検討する。

現在、データ入力や整理のためのアルバイト人材を確保するのに困難が生じているため、研究代表者の研究時間をより多く確保したり、共同研究者をより多く確保するなど、必要に応じて研究計画の修正をする予定である。

今後も株式市場の分析だけでなく、株価に影響を与えるファンダメンタルズや政策分析も進め、得られた結果は学会を含め、広く情報発信していく。共同研究などを通じて、若手研究者の育成も試みる予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (19件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 4件) 備考 (7件)

  • [国際共同研究] Yale University(米国)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [国際共同研究] Yale University(米国)

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 日銀の出口戦略2024

    • 著者名/発表者名
      亀坂安紀子
    • 雑誌名

      ファイナンシャル・プランニング研究

      巻: 23 ページ: 37-47

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 日本と米国における機関投資家の株価予測2022

    • 著者名/発表者名
      亀坂 安紀子、新井 啓
    • 雑誌名

      青山経営論集

      巻: 57 号: 1 ページ: 1-23

    • DOI

      10.34321/22514

    • ISSN
      05871654
    • URL

      https://opac.agulin.aoyama.ac.jp/iwjs0011opc/TF01311102

    • 年月日
      2022-07-07
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 『国の幸福』を数値で計測 経済学で社会問題を解く2022

    • 著者名/発表者名
      亀坂安紀子
    • 雑誌名

      日本経済新聞電子版 Global Economics Trends 2022年9月11日朝刊

      巻: 電子版

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 日本の個人投資家の株式投資利益に関する分析2024

    • 著者名/発表者名
      亀坂安紀子・森田充・池端卓也
    • 学会等名
      日本金融学会2024年度春季大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 日本の個人投資家の株式投資利益に関する分析2024

    • 著者名/発表者名
      亀坂安紀子・森田充・池端卓也
    • 学会等名
      日本経済学会2024年度春季大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 日本の個人投資家の株式投資利益に関する分析2023

    • 著者名/発表者名
      亀坂安紀子・森田充・池端卓也
    • 学会等名
      日本ファイナンス学会秋季研究大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 日銀の出口戦略2023

    • 著者名/発表者名
      亀坂安紀子
    • 学会等名
      日本FP学会第24回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] コロナ危機に直面する私たちのウェルビーイング2023

    • 著者名/発表者名
      亀坂安紀子
    • 学会等名
      一橋大学政策フォーラム・ESRI政策フォーラム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 機関投資家の予想形成と行動特性2022

    • 著者名/発表者名
      亀坂安紀子・森田充・葛西翔
    • 学会等名
      日本FP学会第23回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 『企業・組織』において挑戦者を増やすには ~ファクト・事例から見る課題2022

    • 著者名/発表者名
      亀坂安紀子
    • 学会等名
      経済同友会未来選択会議第7回
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [備考] 内閣府「満足度・生活の質に関する調査」委託研究の報告書掲載URL

    • URL

      https://www5.cao.go.jp/keizai2/wellbeing/manzoku/index.html

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
  • [備考] Zuuonlineインタビュー2023/05/12版【国家戦略となった金融教育で大学が果たす役割】

    • URL

      https://zuuonline.com/archives/252758

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] NETMONEYインタビュー記事2023.08.18版【国家戦略となった金融教育で大学が果たす役割】

    • URL

      https://zuu.co.jp/media/stock/interview-with-kamesakaakiko

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 本研究資金で実施したシラー教授設計投資家調査の日本の集計結果公表URL

    • URL

      http://www.cc.aoyama.ac.jp/~akiko/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
  • [備考] 内閣府政策フォーラム掲載ページ(2023年2月9日政策フォーラムパネリストとして参加)

    • URL

      https://www.esri.cao.go.jp/jp/esri/workshop/forum/menu.html

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考] 一橋大学政策フォーラム掲載ページ(2023年2月9日政策フォーラムパネリストとして参加)

    • URL

      https://www.hit-u.ac.jp/kenkyu/project/forum.html

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考] 経済同友会未来選択会議概要掲載URL

    • URL

      https://www.doyukai.or.jp/newsrelease/2022/221226_1749.html

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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