研究課題/領域番号 |
22K01626
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
安嶋 是晴 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 准教授 (40401880)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 伝統産業 / 伝統文化 / 地場産業 / イノベーション / 産業集積 / 伝統技術 / 地域文化ストック / 職人 / 伝統的工芸品 / 知識科学 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで地域文化ストックという概念を打ち立て、伝統産地の分析ツールを開発してきた。その開発過程で、保守的でイノベーションが起きにくいと考えられている伝統産地でも、新たなサービスや商品開発が多数起きていることが明らかとなった。そこで本研究では、輪島漆器産地(輪島市)と井波彫刻産地(南砺市)に加え、高岡銅器産地(高岡市)を調査対象とし、地域文化ストックとイノベーションの関係について調査を行う。特に知識科学の知見を取り入れ、産地のイノベーションの創発要因と創造プロセスを明らかにしつつ、普遍性ある伝統産地のイノベーションモデルの構築を図り、産地再生や地域再生につなげていく。
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研究実績の概要 |
本研究の目標は、これまで研究を進めてきた「地域文化ストック」がもたらす伝統産地のイノベーション効果について、新たに知識科学の知見を加えつつ、理論の精緻化を図ることである。そこで具体的な伝統産地として高岡銅器産地を取り上げて調査を行う。高岡銅器産地は、近年、産業観光や工芸体験、商品開発など、産地革新が著しい地域である。知識科学の知見を取り入れ、産地のイノベーションの創発要因と創造プロセスを明らかにしつつ、普遍性ある伝統産地のイノベーションモデルの構築を図り、産地再生や地域再生につなげていく。 今年度は、富山県の呉西地区の伝統産業である高岡銅器、高岡漆器、越中福岡の菅笠、井波彫刻、五箇山和紙の文献調査・現地調査を行った。昨年度に引き続き、伝統産業の関係者や関係機関(高岡市デザイン・工芸センター、高岡地域地場産業センター、高岡市立博物館)との意見交換を行うとともに、銅器事業者、漆器事業者、和紙事業者、菅笠事業者へのヒアリングを行い、地域文化ストックアプローチを適用し、主体、技術、制度、地域との関わりを調査した。輪島漆器産地もイノベーションという観点から、輪島市役所、輪島漆器商工業協同組合、漆器事業者への継続調査を実施した。 他地域の調査では、伝統工芸を現代アートに生かした取り組み(石川県珠洲市)や、伝統工芸の展示に関する取り組み(静岡県伊東市)、伝統文化との関係した取り組み(富山県南砺市利賀)を視察した。、
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
高岡銅器のイノベーションの調査において、各事業者の調査を行う予定であるが、富山県呉西地区全体の把握に時間がかかり、計画に遅れが生じている。また1月1日に発生した能登地震などの影響でも調査全体に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
遅れが生じている高岡銅器事業者のヒアリングを行うとともに、県外の先進地への視察を行う。そこで得られたデータや情報を整理・活用し、また必要に応じて追加調査を実施しながら、伝統産業のイノベーションの検討を深め、論文・学会報告として公表する。それと同時並行して、これらの調査で抽出された要素からイノベーション理論の体系化作業を継続して行う。
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