• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

財務状況からみた公的病院の政策医療の今後のあり方

研究課題

研究課題/領域番号 22K01631
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分07080:経営学関連
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

木下 隆志  兵庫県立大学, 社会科学研究科, 教授 (10514606)

研究分担者 筒井 孝子  兵庫県立大学, 社会科学研究科, 教授 (20300923)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード公的病院固有の役割 / 医療機能 / 費用構造 / 医療ニーズの変化 / 公的病院の役割 / 公的病院 / 政策医療 / 重症心身障害児者 / 財務諸表
研究開始時の研究の概要

本研究では国立病院機構と県立・市立病院を病床の機能特性ごとにセグメントし、一般急性期病床、重症心身障害病床および、同様の政策医療である病床を有する病院にセグメントし、その財務構造の比較を行うことにより、財務構造を基盤とした機能評価では①収益増加の取り組み、②機能集約や機能転換の取り組み、③人員配置の適正化、④材料費を含む費用の適正化等に焦点をあて実証的な検証を試みる。その中で得られる黒字化要因を導き出す組織内の経営指標であるKPIの指標を抽出し財務構造とKPI指標の関係について検証する。

研究実績の概要

本研究の目的は政策医療に該当する病床に焦点を当て、財務構造の機能評価を行い、公的病院の固有の役割について検討することである。継続課題であった①収益増加の取り組み、②機能集約や機能転換の取り組み、③人員配置の適正化、④材料費を含む費用の適正化等に焦点をあて実証的な検証を試みている。
2023年度は引き続き国立病院機構の政策医療に関する財務諸表の分析を行い、該当病院の特徴を整理・可視化することを目的とした。初年度は重症心身障害病床、精神科病床等における病院の特徴について分析し、固定費は規模に関係なく、一定量発生することから小規模病院の経営を圧迫する要因となっていたことがわかった。しかしこれらの病床の病床利用率は高く、一定の収益があることから、収支比率は黒字化する傾向であることがわかった。
今年度の傾向として、コロナ補助金の影響について分析を行った。R2・3年度は国立病院機構においても診療業務収益が補助金収入によって高くなる傾向がみられる。しかし、補助金を含めない収支比率はコロナ補助金以前と同様に芳しくない状況であることがわかった。補助金収入が減少したあとの収益性の担保とともに、政策医療を担う病床のあり方についての機能評価が必要となる。その理由として、コロナ補助金の時期に関係なく、療養所系の病院、例えばてんかん・神経医療センター等ではROAは赤字決算であり、R3、R4はマイナスに転化していた。また、償却前営業利益率についても経時的には低下傾向であり、収益性が低下していた。公的病院の固有性である政策医療の課題について浮き彫りになる結果を示すことができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度の目的である、国立病院機構のデータべベースはおおむね入力を終えた。過去10年分の基本財務諸表の分析から、該当病院の特徴を整理・可視化することができた。
国立病院機構の収益構造を可視化したことにより、一般的な財務分析において病院の規模や政策医療を展開する病院ごとの特徴を集約することができた。
また、これまでの研究により、非財務項目である病院機能等との要因を分析し、公的病院の固有の機能を実証分析できる。よって2年目の目的はおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

最終年度となる2024年から、公的病院のKGIを目標としたKPIの達成目標を意識しつつ、公立病院の過去10年分の基本財務諸表の分析を進め、該当病院のBSC項目とKPI実施達成率を結合させた公的病院の経営の流れを把握するためのモデルケースを構築する。
特に政策医療病床を持つ、重症心身障害児者病棟や精神科病床を対象とする病院の財務構造を可視化できるようにする。また、前年度からの目標であった、重症心身障害児者病棟は公的機関と民間病院の双方が担っており、国立病院機構で担う意味について検討したい。これらの結果から、これまで必然的にてんかんや神経系の療養系病院の赤字体質の傾向についても検討し、公的病院の固有の機能についてまとめを行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 宝塚市における自立支援協議会こども部会の取組と 子育て支援の工夫について活動報告 ― 包括的・横断的支援マップ作成への挑戦 ―2023

    • 著者名/発表者名
      木下隆志,大谷彰子
    • 雑誌名

      芦屋が大学論叢

      巻: 81 ページ: 198194-198194

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 介護サービス利用パターン別生涯介護費用の検討-A 町におけるデータ分析から2023

    • 著者名/発表者名
      筒井孝子,東野定律,木下隆志,大夛賀正昭
    • 学会等名
      日本公衆衛生学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi