| 研究課題/領域番号 |
22K01642
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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| 研究機関 | 金城学院大学 |
研究代表者 |
小室 達章 金城学院大学, 国際情報学部, 教授 (00335001)
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| 研究分担者 |
高浦 康有 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (00340216)
藤川 なつこ 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (30527651)
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| 研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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| キーワード | 非営利組織 / NPO / 組織不正 / ガバナンス |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究は、NPOの不正行為について、詳細な定性的・定量的調査に基づき、実証的に分析するものである。そのために、以下の手順で研究を進めていく。①先行研究のサーベイ、②NPOの不正行為およびガバナンスに関する理論的検討、③2次資料を中心としたNPOの不正行為に関するパイロット調査、④自己規律に基づいたガバナンスを軸とした分析枠組みの精緻化、⑤少数の行政・NPOを対象とした定性的研究による仮説発見、⑥大量サンプルを用いた定量的研究による仮説検証、⑦定性的研究と定量的研究から得られた分析結果の統合、⑧NPOにおける不正防止マネジメントの提示である。
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| 研究実績の概要 |
今年度の研究実績は以下の3点である。 第1に、非営利組織(NPO)における不正行為に関する理論的検討を進め、特に「モラルライセンシング理論」の適用可能性を見出した。モラルライセンシングとは、善行を行った経験が自己または組織に「十分に道徳的である」との認識を生じさせ、結果として後の不適切行為を正当化しやすくなるという心理的傾向を指す。社会的課題の解決という公益性を掲げるNPOにおいては、この「善行経験」が組織内部にモラルライセンシングを生み出し、不正の合理化や隠蔽につながる可能性がある。本研究ではこの視点から、非営利組織の不正の背景要因を分析する理論枠組みを構築する準備を進めた。 第2に、日本国内のNPOにおける不正事例を収集・整理し、定量的データに基づく分析を行った。その成果は国際学会で報告し、学術的な知見の共有を図った。分析の結果として、不正の期間が長期にわたるほど被害金額が大きくなる傾向があること、また、設立から間もない若い組織で不正が発覚した場合、解散に至る割合が高くなることが確認された。これらの傾向から、不正の早期発見と組織基盤の整備が極めて重要であるという実践的示唆を得ることができた。 第3に、NPOが直面する組織マネジメント上の課題、特に創設者の影響力の大きさ、世代間における社会貢献意識の違い、後継者不足が組織運営や承継に与える影響について、個別事例の調査や学会報告、論文執筆を通じて検討を深めた。これらの成果をもとに、NPOにおける持続可能なガバナンスの構築に向けた今後の研究の方向性を明確にすることができた。また、NPOを取り巻く経営環境の変化と組織マネジメントのあり方に関する論考を、NPOの機関誌に寄稿した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、非営利組織(NPO)における不正の要因や防止策を明らかにすることを目的としており、今年度は特に、モラルライセンシング理論や制度理論などの観点から理論的検討を進めるとともに、定量的・定性的なデータの収集と分析を行った。NPO不正に関するデータセットを構築し、不正の種類・期間・規模・発覚後の組織の対応等に関する分析を深化させるとともに、ソーシャルキャピタルや信頼性と不正の関係についても文献レビューを進めた。また、東海地方のNPOを対象としたヒアリング調査を実施し、ガバナンスや協働の実態、倫理的意思決定の背景に関する知見を得た。これらの成果は、国内外の学会や論文で発表・投稿しており、研究は概ね順調に進展していると評価できる。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後は、これまでに収集・分析してきた非営利組織不正に関する定量・定性データをもとに、組織の特性やガバナンス構造、ソーシャルキャピタル、スチュワードシップ理論などの観点から、より精緻な理論的考察を進めていく予定である。また、これまでのヒアリング調査で得られた知見に加え、引き続き、非営利組織の経営に関わる実務家や不正防止に取り組む関係者に対する聞き取り調査を行い、実践と理論の往還を図る。特に、組織内における信頼・協働・責任の在り方に注目し、不正がどのように正当化・合理化されるのか、その過程と背景要因を浮かび上がらせたい。さらに、今後は比較事例の拡充や国際的な知見との照合を通じて、非営利組織における不正のメカニズムとその防止策に関する包括的な分析を目指す。
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