研究課題/領域番号 |
22K01648
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
吉岡 徹 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 講師 (60771277)
|
研究分担者 |
申 賢哲 大阪大学, 知的基盤総合センター, 特任講師(常勤) (50750577)
京 俊介 中京大学, 法学部, 准教授 (80609222)
小嶋 崇弘 駒澤大学, 法学部, 准教授 (80722264)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | イノベーション政策 / 政策の移転 / 著作権法 / 政治過程 / フレーミング / 戦略フレーミング / 立法過程 / 著作権制度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、類似の法制度を取りながら法改正の結果が分かれた日韓両国でのデジタル産業でのイノベーションの障壁として指摘されてきた著作権の制約に対する法改正の事例の分析を行う。とくに、著作権制度を所管する部局のみならず、イノベーション政策、そして、立法審査を担当する部局との間のフレーミングの競争に焦点をあて、これをイノベーション論、政治過程論、法学の学際チームで研究することで問いに対する解を多角的に導く。
|
研究実績の概要 |
本研究課題の理論的視座を確立するため、2022年度は先行研究のレビューに重点的に取り組んだ。特に、政策立案過程におけるフレーミングに影響を与える要因として、他国の政策が国境を超えて採用される現象、すなわち「政策の移転(policy transfer)」に焦点をあて、イノベーション政策、科学技術政策の文脈での移転促進要因と阻害要因を整理した。その結果、立法事由の根幹となるパラダイムシフトの発生が認識されている場合、または、立法事由への対処の選択肢がもたらす帰結に不確実性がある場合は、他国の政策が正統性の観点からも採用されやすいことが理論上予想された。一方で、産業政策としての側面がある場合、自国の競争力強化の観点からの考慮がなされることも予想され、例えば競合関係に陥る場合には、差別化のために他国の政策との差異化が図られる可能性も考えられた。 これらの理論的整理と並行して、フェアユース規定をめぐる政治過程、及び、法解釈の動向について調査を進め、基礎的な情報を収集した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度の大半は新型コロナ感染症流行の影響が残り、日韓の往来に支障があり、教育活動の合間で現地の調査を行うことが困難であった。そのため、韓国での調査については現地在住の研究協力者による基礎的な調査にとどまった。ただし、法解釈の動向については日本からでもアクセス可能な情報が多く、順調に進捗した。 また、研究代表者が参加する科学技術政策に関する別プロジェクトとテーマが部分的に重複したこともあり、理論的な検討は当該プロジェクトからのフィードバックも踏まえ、計画以上の進展をした。あわせて、別プロジェクトの一環として韓国で開催された学会に参加し、イノベーション政策の動向について深く触れる事ができたため、現地調査の不足を異なる観点から補うことができた。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は計画どおり政治過程の調査に重点をおいて進める。成果は科学技術政策を対象とする国際学術誌での発表を目指す。
|