研究課題/領域番号 |
22K01681
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
近藤 光 日本大学, 商学部, 講師 (10762148)
|
研究分担者 |
宮田 憲一 明治大学, 経営学部, 専任准教授 (00782351)
長谷部 弘道 杏林大学, 総合政策学部, 准教授 (40781282)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | メディアミックス / 産業の共進化 / コンテンツ産業 / 文化的イノベーション / 企業間関係 / ビジネスシステム / 共創価値 / イノベーション / サービス・ドミナント・ロジック / 経営資源 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本のクリエイティブ産業/創造産業の中核を担うゲーム・アニメ・マンガ・音楽(特にアニソン)産業における、メディアミックスを通じた企業の価値共創の歴史的展開と、それによる産業の共進化のメカニズムを明らかにすることを目指す。そして、こうした創造産業企業の共創活動の歴史的展開を精査し、さらに企業間比較、企業間関係の研究を行なうことにより、新たな知見を発見し、経営史と経営学の領域に寄与していく。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本のクリエイティブ産業/創造産業の中核を担うゲーム・アニメ・マンガ・音楽産業における、メディアミックスを通じた企業の価値共創の歴史的展開と、それによる産業の共進化を明らかにすることである。 2022年度は、各研究者が担当する産業に関する研究で得た資料と情報を整理蓄積することで、次期の研究の土台形成に努めた。研究代表者と分担者間で研究会を定期的に実施することで、情報の共有を進めた。また、国際学会での報告を通じて、海外の研究者と活発な議論を展開するとともに、国際的な学会誌への投稿を目指し研究を進めてきた。 (1)ゲーム産業については、ゲームにおけるCG技術の活用に着目し、日本のゲーム市場における3Dゲームの展開についての研究を進めた。また、スクウェア(現スクウェア・エニックス)を取り上げ、ゲーム開発とコンテンツ産業における共進化について論文(「ゲームソフトメーカーの成長戦略 ―スクウェアによるゲーム開発とコンテンツ産業における共進化―」)を執筆した。また、日本のクリエイティブ産業企業として重要な位置づけにあるセガサミーを取り上げて、その発展の歴史と戦略に関する論文(「日本のクリエイティブ産業企業の成長戦略―セガサミーのケース―」)を執筆し、掲載が決定している。 (2)アニメと音楽産業については、2022年6月にスペインにて「Emerging a New Combination toward a Media Mix of Music and Anime」と題して国際学会(EBHA2022)にて報告を行った。また、日本のレコード産業における「アニソン」の確立に焦点を当てた論文(「日本コロムビアにおけるアニメソング・レコード事業の展開」)を執筆した。 その他、任天堂を中心としたメディアミックス戦略についての論文を執筆中であり、2023年度に投稿を予定している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は音楽(アニソン)の成長とメディアミックスに関する研究について国際学会で報告、レコード会社の戦略についての論文を執筆した。これに加えて、ゲーム産業についての研究も大きく進展した。また、アニメ産業とマンガ産業に関連した研究を進め、その成果を国際学会にて発表することを計画している。国際学会(EBHA2023)での発表については既にアクセプトされている。その他、各研究者は各々が担当する産業についての資料収集・研究を順調に進め研究課題の達成に向けて活動を進めている。 一方、海外学会誌への投稿については投稿先の選定に時間を要したため年度内に実施できず、次年度に持ち越しとなった。ただし、これについても2023年度前期中には完了できる見込みである。 以上の点を考慮すると、概ね順調に進展しているといえる。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究では研究代表者が「ゲーム産業」を、そして分担研究者が「マンガ産業・音楽産業・アニメ産業」を主として担当している。日本のクリエイティブ産業/創造産業の中核を担うゲーム・アニメ・マンガ・音楽産業における、メディアミックスを通じた企業の価値共創の歴史的展開と、それによる産業の共進化を明らかにすることである。2023年度においては、2022年度までの成果と議論を受けて研究を進める。各研究者はそれぞれ担当する産業についての研究を個別に進めつつ、全体でアニメ産業の研究に取り組む。2023年8月にEBHA(ヨーロッパ経営史学会)において、「Financing the Creativity of Japanese Animation: Development of the Production Committee System from Akira to Evangelion」と題して、アニメーション制作における製作委員会方式について報告を行う予定である。
|