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日本のものづくりが高度情報時代の技術開発競争の進展下において生き残るための戦略

研究課題

研究課題/領域番号 22K01737
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分07080:経営学関連
研究機関京都産業大学

研究代表者

赤岡 広周  京都産業大学, 経営学部, 准教授 (70571074)

研究分担者 赤岡 功  星城大学, その他, 研究員 (10025190)
李 在鎬  広島市立大学, 国際学部, 教授 (40342133)
中岡 伊織  星城大学, 経営学部, 准教授 (50469186)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード次世代自動車 / 特許分析 / 品質 / 自動車
研究開始時の研究の概要

次世代自動車への移行期を迎え、日本の自動車産業の先行きを悲観視する向きも多い。しかし次世代自動車は高度システムだからこそ、安全のためには、1つ1つの構成部品の品質・信頼性が今以上に重要となる。そして、部品レベルでの作り込み、すり合わせ、品質管理は、日本企業の得意分野のはずである。本課題では、日本自動車産業が国際競争力を発揮できる「強み」として「次世代自動車保全技術」を定義し、その国際的優位性を特許分析により明らかにする。ちなみに自動運転システムは自動車に限らず広範な分野に適用可能である。「次世代自動車保全技術」は、自動車分野にとどまらず、広範な産業範囲へと適用し、一般化の余地も期待できる。

研究実績の概要

本研究では、高度システムである次世代自動車の安全・安心のためには、1つ1つの構成部品の品質・信頼性が今以上に重要となる点に着目する。高い品質・信頼性を実現するための構成部品レベルでの作り込み、すり合わせ、品質管理は、従来より日本企業が得意分野としてきたものである。本課題では、高度システムである次世代自動車の時代を迎え、日本自動車産業が国際競争力を発揮できる「強み」として、次世代自動車の安全・安心を実現する能力「次世代自動車保全技術」を定義し、その国際的優位性を特許分析により明らかにする。
本研究課題では、様々な分野での次世代自動車保全技術を順に分析する。このうち本年度は、次世代自動車の安全・安心に不可欠となる電子部品のうち、国内メーカーが高い国際競争力を有する受動部品としてコンデンサに着目することとし、コンデンサに関する日本の技術開発力を分析した。そのために日本企業の技術開発の現状を米国・韓国・ドイツ・その他に国別分類した各社の技術開発の現状と国際比較することにより、日本企業の国際的地位を分析した。分析方法としてはコンデンサ分野に関する各社の諸技術について、特許等プラットフォームであるPatent Integrationを用いてデータ収集のうえ特許分析を行うこととした。その理由としては、特許は各社の技術開発の成果であり、特許情報には申請各社が行った技術開発の内容が記載されている点が挙げられる。つまり、特許情報を分析することを通じて、各国各社の技術開発の傾向と態様を把握することができるからである。分析の結果は、以下のとおりである。第1に日本企業のコンデンサ分野に関する技術開発は国際的に比較して活発であることが明らかとなった。また第2に、各国の研究開発のトレンドには特徴的な差異が存在することも明らかとなった。本研究チームでは当年度、数件の論文・学会報告を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究課題のテーマである次世代自動車保全技術は、次世代自動車の様々な構成部品の高品質・高信頼性によっても成り立つ。本年度はこのうち、構成部品のひとつとしてコンデンサ分野の高品質・高信頼性に資する技術開発について日本企業と外国企業の比較分析を行い、有意義な結果を導出することができた。そのため、次の年度は、この前年度の分析結果を踏まえて同じく次世代自動車の安全・安心を支えるコンデンサ以外の要素についても順次分析を行う道筋が示されたと考えられる。但し、次世代自動車保全技術は構成部品の高品質・高信頼性以外の要素によっても構成されており、それらの分析については以後の課題となるため。

今後の研究の推進方策

本研究課題で定義した次世代自動車保全技術は、次世代自動車を構成する多様な部品の高品質・高信頼性ほか、様々な要素により構成されている。これまでに、次世代自動車保全技術を構成する一要素としてコンデンサの高品質・高信頼性について分析を行い、有意義な結果を見出すことができたので、引き続き、次世代自動車保全技術を構成する他の要素について取り上げ、分析を行っていく。今後継続するこれらの分析の積み重ねにより、次世代自動車保全技術の態様が明らかとされることを予定している。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (19件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (6件) (うちオープンアクセス 3件、 査読あり 2件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 特許情報を用いた電子部品の技術開発に関する国際比較2024

    • 著者名/発表者名
      赤岡 広周, 中岡 伊織
    • 雑誌名

      京都マネジメント・レビュー

      巻: 44 ページ: 33-47

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 自動車産業電動化の移行期におけるバリューチェーンの変容と静脈部企業の先行的対応戦略2023

    • 著者名/発表者名
      李 在鎬
    • 雑誌名

      アジア経営研究

      巻: 29 号: 0 ページ: 79-93

    • DOI

      10.20784/jamsjsaam.29.0_79

    • ISSN
      2424-2284
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「攻めの IT 経営銘柄」公表に対する株式市場の反応に関する実証分析-イベントスタディによる検証2022

    • 著者名/発表者名
      松野成悟,山根陽一,中岡伊織,内田保雄
    • 雑誌名

      生産管理

      巻: 29(1) ページ: 89-94

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] テキスト分析によるアメリカ企業の経営システムの地域性について2022

    • 著者名/発表者名
      井村直恵,中岡伊織,陳韻如
    • 雑誌名

      実践経営

      巻: 59(1) ページ: 29-36

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 中国企業の雇用・人事管理のダイナミクス : テキスト分析による国有企業と民営企業の比較への試み2022

    • 著者名/発表者名
      陳韻如,井村直恵,中岡伊織
    • 雑誌名

      龍谷大学経営学論集

      巻: 61(4) ページ: 25-44

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 中国電動車用2次電池のバリューチェーンにおける企業間分業関係2022

    • 著者名/発表者名
      李 在鎬、ステファン ハイム、垣谷 幸介、塩地 洋
    • 雑誌名

      アジア経営研究

      巻: 28 号: 0 ページ: 91-104

    • DOI

      10.20784/jamsjsaam.28.0_91

    • ISSN
      2424-2284
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] BEVおよび電池メーカーの特許情報を用いた製品アーキテクチャにおけるモジュラー型の可視化手法に関する一研究2024

    • 著者名/発表者名
      中岡伊織, 朴唯新, 陳韻如
    • 学会等名
      第34回ソフトサイエンス・ワークショップ
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Visualization of Corporate R&D Capabilities: Patent Data Analysis of Major EV-Related Firms2023

    • 著者名/発表者名
      Iori Nakaoka, Yousin Park, Hirochika Akaoka, Yunju Chen
    • 学会等名
      The 15th Asian Academy of Management International Conference 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] イベントスタディによる「なでしこ銘柄」公表のアナウンス効果の検証2023

    • 著者名/発表者名
      松野成悟,伊藤勉,中岡伊織,内田保雄
    • 学会等名
      日本生産管理学会第57回全国大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 韓国における廃車再資源化の現況と課題-日本及びドイツとの比較を通じて2023

    • 著者名/発表者名
      李在鎬
    • 学会等名
      日本生産管理学会第57回全国大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 自動運転技術と次世代自動車保全技術の国際競争力2022

    • 著者名/発表者名
      赤岡広周、中岡伊織
    • 学会等名
      実践経営学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ネットワーク分析とテキスト解析にもとづく探索と活用の二刀流組織における人員配置に関する一検討2022

    • 著者名/発表者名
      中岡伊織,朴唯新,陳韻如,赤岡広周,松野成悟
    • 学会等名
      第38回ファジィシステムシンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 気自動車をめぐる組織間関係の在り方:製品アーキテクチャの観点に基づくグローバル企業の戦略的提携の比較分析2022

    • 著者名/発表者名
      陳韻如,朴唯新,中岡伊織
    • 学会等名
      国際ビジネス研究学会第29回年次大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Organizational Structure for Improving R&D Exploration Degree of ICT Companies2022

    • 著者名/発表者名
      Iori Nakaoka, Yunju Chen, Yousin Park, Hirochika Akaoka, Seigo Matsuno
    • 学会等名
      IEEE International Conference on Industrial Engineering and Engineering Management
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 自動車産業の脱炭素化移行期における廃車載電池の再資源化2022

    • 著者名/発表者名
      李在鎬
    • 学会等名
      アジア経営学会第29回全国大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Decarbonization in Korean automotive industry and Hyundai Motor Group’s challenge-From the perspective of a broad value chain-2022

    • 著者名/発表者名
      Lee, Jaeho
    • 学会等名
      30th International Colloquium of (Ann Arbor - Detroit) online
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 日韓車載2次電池企業のバリューチェーン戦略の新展開2022

    • 著者名/発表者名
      李在鎬
    • 学会等名
      国際ビジネス研究学会第29回年次大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] The Competitiveness of Nations 2 : Government Policies and Business Strategies for Environmental, Social, and Governance (ESG)2023

    • 著者名/発表者名
      Dong-sung Cho, Hwy-chang Moon, Jaeho Lee
    • 総ページ数
      400
    • 出版者
      World Scientific
    • ISBN
      9789811268083
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] ヒューマンエラー防止のマネジメント2022

    • 著者名/発表者名
      赤岡 広周
    • 総ページ数
      148
    • 出版者
      晃洋書房
    • ISBN
      9784771036734
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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